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よし、家を改築しようゼッ!!

はい。精霊と契約し、魔法少女と化した異世界人の私です。リンちゃんです。


古屋敷の調査依頼を受けた私はその屋敷で囚われている家精霊の女性とリーデという名を付けて契約し、そのまま商業ギルドへ依頼報告へ。リーデのことも、屋敷の魔法陣の事もひっくるめて報告し、達成報酬として元の報酬金とあの屋敷及び、その土地の権利書を約束通り譲ってもらった。


これで晴れて私の異世界生活の拠点が手に入ったわけです。テンション上がるな~。ちなみに土地代の方は私が気になるってことで払わせてもらいましたけど。その後は銀の猫亭に戻り家を買ったので宿を引き払うことをニコラちゃんに伝えなくてはなりません。まぁ、あと3日分日数残ってるのでその分は宿暮らし続行ですけどね。


「ただいま~ニコラちゃん」

「お帰りリンちゃん!ってアレ?その人は?」

「この人は「始ましてニコラ様、私リーデと申します。ご主人様の下僕、兼友人でもあります。よろしくお願いいたします」


この子一応私のメイドというか……従者枠だよね?主人の言葉ガッツリ遮ってますよー?もちろん友人なのは間違いないけどね?私友達になりたいと言いましたし。そこは良いんだけどね?


「ふーん…?私はニコラって言うの!リンちゃんのこの街での()()()()友達だよ!リーデさん、よろしくね!」

「ええ、こちらこそ」


なに、もしかしてコレ、マウント合戦だったりする?なんで。別にどっちが始めでもなんでも良いじゃないですか。まぁ空気の読める賢い私はそんなことを口に出したりしませんが!


「それで、結局なんでリーデさんはリンちゃんのメイドさんやってるの?朝まではいなかったよね?もしかしてリンちゃんってお貴族様だったりした⁉」

「全然そんなことないよニコラちゃん。私バリバリ庶民。私今日は冒険者ギルドで依頼受けてきたの。町はずれの古屋敷って知ってる?そこの調査依頼を受けてね」

「あ、うん。お客さんが噂してるのとか聞いたことあるよ~。」


リーデが一緒に来ることになった経緯を説明した。あと、リーデが精霊であることも。まぁ……リーデの身に何があったのかとか、元の持ち主の所業だとか、そういう生々しい話は当然カットですけどね。善良な一般少女に聞かせて良い話ではないと私は思います。


「――そういうわけで、ご主人様は私を救い出してくださり、そして私の方から契約してほしいとお願いしたのです。」

「良かったねリーデさん!大丈夫!リンちゃんならきっとリーデさんを大事にしてくれるよ!」

「はい。私もそう思っております」


リーデの話を聞いたニコラちゃんはその境遇に涙しそして今みたいに励ました。……ちょっと私に対する期待というか信頼が重いな……?うん。ニコラちゃんにもリーデにも失望されないように頑張ろう。


「そうだ。おうちを買ったってことはリンちゃんもうこの宿出て行っちゃうの?」

「いや?そんな気はないよ。どっちにしろ住めるようにするための準備が居るし、最低でもあと3日はいるつもり。ま、暇があったらうちに遊びに来て?私もちょくちょく顔出すからさ」

「分かった!じゃあリンちゃんのおうち行けるの、楽しみにしてるね!」


これでニコラちゃんに宿を出ることも報告出来たし、明日からはバリバリ家を快適にするぞー!……と思っていたのに……


翌日、屋敷のあった場所へ向かってみると、なんとびっくり屋敷を覆うように生えていた木々はそのままに屋敷だけがきれいさっぱり倒壊しているではありませんか。まさか昨日のは幻だったとでも…?いやしかしそんなはずはありません。なぜなら私の隣にはリーデがいるのですから。


「えーっと……リーデ?昨日は確かにここに、立派な屋敷が……あったよね?」

「はい。ありましたねご主人様」

「でも今ここには残骸しかないね?」

「そうですね」

「……なんで⁉全然崩れる素振りなかったじゃん!なんで昨日の今日で跡形もなく倒壊してんのさ⁉」


もしかしなくても工事必須?いやでも……崩れて正直せいせいしたとは思いますよ?はい。ま、どうせ快適化する過程でぶっ壊れるかもなーとは思ってましたから。いいですよ?でもね?なぜ崩れたの?そこだけは知りたいわ。


「恐らく……私のせいですかね」

「どゆこと」

「私…というか家精霊は家全体を老朽化などから遠ざける能力を持つのです。その力を前の持ち主が無理やり引き出して屋敷の状態を固定していたのです。しかし私という核が抜けたことで屋敷を維持していた力は消え、そして家精霊に睨まれた主人の家ですのでそのまま……」


あー、ね?理解。じゃあここが土地とか気候的に家がぶっ壊れるんじゃなくてシンプルに守護精霊(リーデ)の怒りを買った結果ってわけですね?


「じゃあ私がここに新しく家を建て直しても、一夜で崩壊なんてことはない?」

「ありえません。私はご主人様の安寧の地を守る守護者でもありますので」

「……おっけーそれが分かればなんでもいいや。私としてもリーデに酷いことしたやつの家そのまま利用する気はなかったし」

「では、職人を呼びますか?」

「いや?普通に魔法で作ろうかなって。家具とかは別だけどね?」

「それは……ご主人様の魔力は足りるのですか?」


まぁ……足りるんじゃないかなーと私は思っている。なぜなら私は今まで魔法を作って遊んでいた割に魔力切れを起こしたことがないからである。そしたら……新しく魔法を作る必要はないけど【大魔法図書館(グリモワール)】で楽をしよう。


「【大魔法図書館(グリモワール)】演算開始」

「……改めてご主人様のそのスキルを見ると……膨大な量の魔力が渦巻いておりますね」

「そうなんだ?使ってる私はその魔力分かんないわ。最初は土台の基礎のため穴を掘るかな。再現『土喰(アースイーター)』」


魔法を使う範囲を明確に想像して再現。この魔法が再現されると最大で全長10mはある巨大なワームが土を瓦礫ごと喰らう。ま、名前まんまの魔法ですね。


決めた範囲の土を掘れたら、次は基礎固め。掘った範囲の土を圧縮してガッチガチに固める。大きさの想定としては4LDKくらいを目安で作りますかね。水洗トイレに風呂も必須ですし……もうちょい大きくてもいいかもしれませんが。


「次、土魔法の……『クリエイトブロック』」


掘った範囲を一つの塊と認識してこの魔法を使うと、土壁の表面に魔法が適応され、コンクリート……まではいかずともそれなりの硬さを誇る地盤になりましたね。


「リーデ、全力であの穴に魔法使ってみて」

「かしこまりました。……『ウィンドバースト』!」

「どう?」

「……傷一つありませんね。ひび入るくらいは行くと思ったのですが……」

「これなら耐久性能問題なさそうだね」

「そうですね。並大抵のことでは揺らぐことはないでしょう」


穴を掘ったので次は……あ、木材がないや。木材の調達をしないと。……これも魔法でいいか。流石に加工品の木材を生成することはできないけれど、植物であれば魔法で生み出せる。


「木材だけどさ、私が魔法で木を生成するからリーデがそれを風魔法で切って加工してくれないかな?」

「お任せくださいご主人様」


よし、じゃあ早速やろうか。


「今更だけど、家に適した木材ってどんな?衝撃に強ければ良いかな」

「そうですね。ある程度の衝撃を逃せるしなやかさが欲しいです。あとは……できれば魔力の通りが良いとなお良しでしょうか。」

「了解。頑張ります」


リーデの要望を聞いてその特性を持った木を生み出してみる。実際に存在しているかどうかは関係なく効果を想像できるならば植物魔法は融通利かせてくれます。


「えー、再現『ハイグロウアップ』オプション:衝撃に強く、魔力の通りが良い木」


みるみる内に魔法を使った地面から芽が生え成長し一つの大木となった。


「こんな感じ?」


リーデが私の生み出した木を触り、魔力を流すと……満足そうに頷いて、

「完璧だと思いますご主人様」

と言った。


「では、伐採と加工してしまいますね」

「お願い」


二人で協力して何本かの木を作っては切り倒し加工してを繰り返し、恐らく家を作るのに必要だろう木材は確保できた……と思います。

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