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え!私が魔法少女に……⁉(もうなってます)

はい。幽霊少女もとい精霊の女性を助け出した私です。


ま、無事に救出できたということで、事情を聞こうのターン。


「本当に、感謝してもしきれません。貴方様のおかげで……再び私は真の姿へ戻ることができました。」

「いいえ、お気になさらず。……それで、あなたは精霊、なのですよね?」

「はい。お察しの通りです。私は家精霊シルキーです。この家の守護精霊の役目を担うよう、()()()()()のです」

「召喚された……?」

「そうなのです」


詳しく話を聞くと、そもそも家精霊とうのは家に宿る精霊であることに違いはないが、生まれた時から家と共に在る個体もいれば、彼女のように守護する家を持って存在しているわけではなく、後天的に守護する家を決める個体もいるようなのです。後者のパターンの場合、自ら世界を旅して安住の地を見つけるか、はたまた人間の召喚に応じて守護するということもあるようで……


「私の場合は召喚だったのですわ!当時の私は人間と言うものをあまり知らなかったのです。故に無知な私はこの屋敷の前主の召喚に応じてしまったのですわ。元の持ち主はそれはもうどうしようもないクズでしたのよ。気に入った女性は攫ってでも妻になるよう迫る。従わなければその女性の周囲を危険に晒すだの、自分の権力に酔ったカスだったのですわ!」


ず、随分ヒートアップしていますね……?急にお嬢様口調になるじゃないですか。


「当然、私も妻になるよう迫られましたわ。断りましたけれど。そうしたらその男は私を部下を用いて散々甚振り、そしてある日突然飽きたからと私の家精霊としての力だけを使うために私をあの隠し部屋に無理やり繋ぎとめ、屋敷を永遠の象徴としようとしていたようですわね。しかしそれも私が抵抗を続けたことで男は死にましたわ。」


妖艶な笑みを浮かべたかと思うと彼女はさらに続けた。


「知っていまして?家を守護する家精霊に睨まれた家人の末路を……それはもう多くの不幸が降りかかり最後は非業の死を遂げるのですわ」

「なるほど?それはー……大変でしたね?」

「ええ。ですがもうよいのですわ。しかし、男を殺すことに意識を向けすぎましたの。目的を達した後、次第に力を吸われる量が増え……このままではマズいと思った私は魂を分離し、あの少女の姿でこの屋敷を彷徨っていたのですわ」


……一体どれほどの期間そうしていたのでしょう。きっと人間のことを憎んだことだったあったでしょうに、私に対しては友好的な態度を取るんですね。


「…人間を恨んだりは?」

「していませんわ!悪いのはすべてあの男であり、それ以外の人間を憎む理由はございませんもの。それに……解放された今、憎むことに無駄にエネルギーを費やしたくありませんもの」


顔を見ると本当にすっきりした顔をしているように見えます。なら、人間の復讐はないな。ヨシ!


「そういえば……どうしてお嬢様言葉を…?」

「癖で、でしょうか。この姿でいるときはどうしても前持ち主の影響を受けるのですわ。そうですわ!お願いがございますの!どうか私と契約して……新たな主となってくださいまし!」


そう来たかァ~。いや、話の流れからして予想付かなかったわけじゃないですけどね?私と契約して魔法少女になってよ!ってことぉ?イイネ!と言おうと思いましたがそうでした。私、既に魔法少女でしたてへっ♪……まぁ、本人が契約してくれと言ってるんだから断る方が失礼な気はしますよね。


「いいですよ」

「……そうですわよね。やはり急なお話でしたもの……今、なんと?」

「いいですよ」

「わ、私が言うのもなんですが、もう少し警戒をした方がよろしいのではなくて?」

「ふむ。愚問ですね。美人なお姉さんのお願いを断る道理が一体どこに?ま、騙すつもりならそんな忠告しないでしょう?その時点であなたは善良であることの証左と言ってもいいですね。」


私今おかしなこと言いました?至極普通のことしか言ってないと思うんですけど、目の前には呆けた顔をしたお姉さんが立っているのです。


「……新しいマスターに言うことではない気がしますが……その……背後から刺されないようにしてくださいね?」

「?背後から刺される?私が?なんで?そういうのはイケメンの役目でしょ?」


答えたら天を仰がれたんですけど。本当になんで?解せぬ。


「ま、それはいいや。で、契約ってどうするのです?あ、血?」

「いいえ。違いますわ!私に名前を、付けてくださいませ。その名を私が受け入れれば契約は成立ですわ」

「ほーほー。」


どうっすかなぁ。名前。名前かぁ……やっぱ異世界っぽく横文字にすべきですよね?すると……ドイツ語が良いか?思い出される厨二時代。ポケ〇ンのニックネームなんかをカッケェのにしたくてドイツ語を調べた過去が……


で、名前はどうすっか、ですねぇ。えーと?家精霊と言うことは?安らぐ場を提供するわけで?つまりそれは平穏とも言い換えられて?思い出せ私?安らぎ、ドイツ語で……フリーデン…みたいな感じだったよーな。フリーデン……リーデン……リーデ。リーデ!なんかバチっと嵌る感じキタコレ!


「よーし、決めましたよ!貴女の名前!」

「本当ですの?では、契約の儀式を執り行いますわ!私の後に続いてくださいまし。『我、汝との契約を望みし者なり』」

「我、汝との契約を望みし者なり。」


この言葉を言っただけなのに、確かに私と彼女の間で微かな魔力的な繋がりが芽生えたのが分かります。


「今のが契約の儀の起動句ですの!そしてあとは名前を付けるだけですわ。後の口上は主様のご自由ですわよ」

「ええ⁉うっそォ⁉」


自 由 ⁉ ここで私に丸投げ⁉普通、こういうのってもっとカッチリ儀式の宣誓をしなければいけないのではァ⁉えっと、口上ね。唸れ私の厨二語彙……あ、ダメだ。黒歴史思い出して恥ずかしくなってきた……


「えーっと……わ、我が名はリン。今、安らぎを与えし汝に新たな名を与えん。これより汝は『リーデ』なりけり。安らぎと平和の象徴たるこの名を受け入れるか?」

「はい。受け入れますわ。今より私の名は『リーデ』。安らぎと平和の象徴たるその名、しかと賜りますわ。」


リーデの名前を彼女が受け入れた瞬間、私と『リーデ』の間に明確な魔力のパスが繋がった感覚が生まれた。そしてやはりと言うべきか彼女の体が光出した。というか契約の口上って今ので良いんですね?それっぽーく偉そうな感じで言ってみただけなんですけど。


光が収まりましたがさて……何が変わったのや、ら…?目を開けるとそこには大体16歳前後に見える()()()()()の髪をしたメイド服の女性が立っているではありませんか。


「えーっと……リーデ、なんだよね?」

「そうですよーご主人様。もう私の顔を忘れてしまったんですかー?」

「いや、若返ってるし髪色も金色から橙色に変わってるし……メイド服になってるし……自信なくなっちゃってね?」

「ああ、これは……私が新しい自分に生まれ変わることを望んだからですね。見た目が変わりました。ともかくこれからよろしくお願いします、ご主人様」

「あ、うん。よろ、しくね?リーデ。とりあえず一旦商業ギルドに戻ろうか。依頼の報告しないとだし」

「はい♪」


家精霊(リーデ)との契約を確認。ユニークスキル【安寧の地(仮)】が目覚めました。(仮)を外すには家を所有する必要があります』


なんかユニークスキル生えたんだけど…?

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