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おっ、不人気な依頼はっけーん!

旧版より圧縮されまくっているな

はい、冒険者2日目にしてDランクへランクアップした私です。普通の初心者がやるべきことをほぼスキップしてしまいました。なんてこったい


ゴブリンスタンピードを阻止したのでなんか大金が手に入ること確定したのでこれ以上は何もする気が起きないぞと、銀の猫亭に戻ってきました。そんな私を待っていたのはニッコニコのニコラちゃんでした。


「あ!リンちゃんおかえりなさーい!」

「ただいまーニコラちゃん。アレ、なんか嬉しそうだね。良いことあった?」

「あ、分かるー?実は今日はママが早上がりで良いってさ!せっかく新しい友達が出来たんだからって。だから今日はリンちゃんといっぱいお話できるかなって!えへへ!」


天使か?なんだただの天使じゃないか。私といっぱい話せるのが嬉しいんですって奥さん!こんな私と、ですよ!これで天使じゃないならなんなんですか。女神か!


「うん、それじゃいっぱいお話しよっか。どうせなら私の部屋来る?」

「あいいねそれ!ママにちょっとリンちゃんと一緒に寝ていいか確認してくるね!」


ニコラちゃんは一度トリエラさんの方へ走って行った。

そしてすぐに走って戻ってきた。それは満面の笑みで。


「良いってさ!今日は一緒に寝よリンちゃん!」

「早いね⁉」

「ママにはおみとおしだったみたい!じゃ、リンちゃんのお部屋行こ!」

「そうだね。行こう」


嬉しいオーラが全身から醸し出ているニコラちゃんに私は犬耳としっぽを幻視しました。しっぽぶんぶん振っているのが見える見える……


部屋に戻ってからは今日何があったか~とか、どんなものが好きか~とかそんな話をしてニコラちゃんとの親睦を深めたのでした。夕飯も食べて、その後は習慣となっていたお風呂魔法を使ったところニコラちゃんがそれはもう大喜びするので一緒に入ったり……


「ナニコレ!お風呂⁉すごーい!ねね、リンちゃん!一緒に入ってもいい?」

「あはは、もちろん良いよ。」

「やったー!」


雑談の時、私がつい、Dランクに上がると言ったら根掘り葉掘りそのことを聞かれたのでゴブリンスタンピード周りの話をちょーっと物語風にして語ってみたりという一幕もありまして。


「そういえばお客さんたちの噂にになってたねリンちゃん!リンちゃんの活躍の話、詳しく聞きたいなぁ。……ダメ?」

「~~ッ///全然聞かせるよ!せっかくだし、物語みたいにして語ろうかな」

「わーい!」


私はニコラちゃんの上目遣いに即落ちした。幻の犬耳が垂れ下がっているのを見て断れるわけがないじゃないですか!


そして一夜が明けましたと。てれてれてってってー。今のドラ〇エのSEなんですけど伝わります?伝わらない?そう……


明くる日。おはよう世界。目を覚ましてふと横を見ると既にニコラちゃんは起きていたようだった。生活リズムを崩さない宿屋の娘の鑑!


朝食を食べた私は冒険者ギルドへと繰り出しました。依頼を探すためにね。Dランクとなった以上、常設依頼なんかを受けるわけにはいかないですからね。というわけで依頼掲示板で面白そうな依頼を探してみますか。


人垣を抜けて依頼を探すと、あまり人気のなさそうな依頼があるのが目につきました。D対象はDランクで、依頼場所は……商業ギルドと。で、内容が町はずれにある古屋敷の調査、ですって。報酬は……37,500ゴルで結構おいしいような…?まぁ、人気がないなら受けてみますかね~


私はその依頼書を持って受付に……いや、フェルンさんの窓口に並んだ。


「おはようリンちゃん。昨日はよく眠れたかしら?依頼の受注かしら」

「はい。おはようございますフェルンさん。見ての通りつや肌ですよ。そしてこの依頼を受注しようかと」

「これは……ああ、商業ギルドの依頼ね。結構長いこと放置されてたのよねこの依頼。何分その古屋敷は呪われているみたいな噂もあって、あまり冒険者には人気がないのよね」

「はえ~。まぁ人気ないなら受けて良いですよね」

「勿論よ。むしろ受けてくれる方がこっちとしても助かるわ」


依頼書をフェルンさんに渡して受注処理してもらおうと思ったところで2階から当ギルドのギルドマスターことサリアさんが降りてきた。


「あ、リンちゃん。丁度良かったわ。探してたの。というわけでフェルン、この子借りていくわよ~」

「え、マスター⁉」

「え私の意見は」

「聞いてないわ。強制連行よ」


【悲報】私氏、ギルマスに衆人環視の元ドナドナされる。さよ~なら~

そんなこんなで再び応接室に訪れました私です。なぜ、2日連チャンで同じ部屋に連行されねばならぬのか……


「それで、私を探してたとは?」

「昨日、報奨金が出るという話をしたでしょ?」

「はい。3日後……だから今日から数えて2日後に受け取りに来いってことでしたよね?」

「ええ。本来の予定ではね。でもなんとびっくり。お金の用意が出来たのよ。だから今日引き渡しちゃおうと思ってね。」

「それ、騙されてません?」

「そんなことないわ!なぜなら私は出来るエルフ。人の嘘だとか欺瞞だとかを見抜く目には自信アリよ!」


どや顔してるとこ悪いんですけど、ソレ。正直なんの保証にもなってないっス。大丈夫かこのギルド


「まぁ、今のは意図的に誤解されるように言っただけだけど。報奨金はこの街を治めるエクレディア子爵からの正式なものよ。エクレディア子爵に報告したら街の英雄にはお礼をしなければ、だって」

「それはまぁ……随分と仕事の早い子爵様ですね」

「ええ、そうよ。会う機会があるかは分からないけど、エクレディア子爵は貴族にしては珍しく冒険者の事も見下したりしていない信用のおける方なのよ」


偏見とかがない感じの領主……いや…町長様?まぁ、偉い人なんですかね。……あんまり会いたいとは思いませんけど。貴族とか……面倒事の塊でしょうし(ド偏見)


「あ、そうだ。報奨金の話をする前に一つ。勝手だけどあなたのギルド口座作っておいたわ。報奨金もそこに振り込まれることになっているの。口座は冒険者証と紐づいているからここじゃなくてもどこでも好きな金額を引き出したり預けたりできるわ。」

「あ、ありがとうございます。確かにバカみたいな大金持ち歩きたくなかったので助かります」


そういえば昨日口座作らないとかなとか考えて結局そのまま宿に戻っちゃったんですよね。無駄な手続きとかなしでいいにこしたことはありませんからね。


「それじゃ、ゴブリンスタンピード阻止及び、素材の売却による利益ね。ひとまず王族ゴブリン3種が集う史上類を見ない規模のスタンピードを未然に防いだ功績の分で、金貨300枚。そして王族を除くゴブリンの素材群で金貨3枚になったわ。」

「きんか……303まーい…?」


これだけで金貨303枚。303,000,000ゴルだぁ……日本円にしても3億3百万円!やばすぎ。

でもサリアさんは王族ゴブリンを除いてと言っていたんですからここにさらに追加で上乗せってことになりますよね……


「で、王族3種の魔石に関してなんだけど……それはギルドで競売にかけることになったわ。だからそっちに関してはしばらく時間がかかるわね」

「あー……ちなみにぃ……予想利益は~……」

「そうねぇ……王族ゴブリン魔石3種盛りセットなんて市場にほぼ出回らないし……国家予算並み、とはいかなくてもそれに匹敵するくらいは行ってもおかしくないわねぇ。ま、最低でも金貨で1000枚は行くわ。だいたいキングとクイーンが200枚にはなるから。エンペラーの最上級魔石なんて下手したら金貨1200枚くらいは行くかもしれない」


金貨1200まい。日本円でえーっとぉ……つかいきれないくらいたくさんのお金だ~!やった~。一生ニートでもゆるされりゅかにゃ~


「…ん?リンちゃーん!」

「ひゃい⁉」


ハッ。あまりにも現実感のない金額を聞かされて思考が幼児退行していたような。


「まぁ、金額が大きすぎて現実感ないわよね。分かるわ。とりあえず、金貨303枚のうち、1枚は銀貨にばらして渡すわね。大銀貨以上の硬貨なんて庶民じゃほとんど使わないもの。」

「そ、そうですね……あー、なんか吐きそうになってきました」

「女の子が吐きそうとかお下品な言葉を使わないの」

「無理です!無理無理!思わずそういう言葉を使っちゃうくらいには怖いんですよォ!」


宝くじ当選者って…こんな気持ちなんだなァ(逃避)


「まぁまぁ。口座に入っている以上引き出せるのは貴方だけよ。安心しなさい。それに、高位冒険者ならこのくらい日常よ日常!さ、依頼を受けてるんでしょ?お仕事頑張ってきなさいな」

「あ、はい。そうします……」


ま、まぁ?下手に意識しすぎると却って不審な挙動になりますからね。その方が鴨葱状態不可避でしょう。サリアさんの言う通り、依頼に集中して、今日の所は忘れましょう!(やけくそ)

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