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大した問題ではないが、気になっているのです

 この世は、何かと派閥に分かれがちです。


 身内がやって来ることになったので、昨日の夕飯は水炊きにしました。鍋ものは野菜をたくさん食べられていいですね! 私を含めて三人で鍋を囲んでいたのですが、結構あっという間に具材が無くなりました。

 皆のお腹もくちくなった頃、身内Aが言いました。


「……水炊きに欠かせない具って、なんだろ」


 身内Bは暫し考え、


「……白菜……?」


 大きく頷く私。勿論、我々の鍋にも入っていました。個人的には水炊きの主役だと思っています。身内Bが続けます。


「茸?」


 大きく頷くAと私。我等のお鍋にはエノキとしめじを入れてありました。


「いつもは鶏モモの所を、本日は鶏団子を入れてみたが、各々がた、其は如何か?」


 私の問いに、


「うむ」

「申し分なし」


 頷くAとB。


「あ、マロニー!」


 マロニー大好きAが元気いっぱい答えます。当然、我が家の鍋にも沢山入れておきました。


「豆腐は出来れば絹ごしがいい。だが、鍋次第では他の豆腐でも可」


 Bの言葉に頷く私とA。我々の鍋に入れていたのも絹ごしです。ふと、Aが真顔になりました。


「そういえば……鍋に入れる豆腐は木綿豆腐以外認めない派が居るんだ……」

「なにっ!」

「どういう事だ!」


 騒然とするBと私。どうやらAの会社で食事会があったらしいのですが、その会場というのが鍋料理のお店で、供された塩ちゃんこに焼き豆腐が入っていたらしいのです。

 その焼き豆腐を見たAの同僚がぽつりと、


「……お鍋の豆腐は、木綿なのに……」


 寂しそうに呟いたのだそうです。訊けば、その同僚のお宅では、どんなお鍋でも豆腐はずっと木綿だったのだとか。湯豆腐も、水炊きも、キムチ鍋も豆乳鍋もたらちりも、全部木綿豆腐。

 この世には木綿以外に、絹ごしも、焼きも、おぼろも、なんなら厚揚げだってあるのに、必ず木綿豆腐だったのだそうです。いえ、確かにどんな食べ方をしても美味しいですけどね、木綿豆腐。


 自分は以前、「きのこたけのこ戦争」について考えたことがあったのですが、鍋に入れるお豆腐どれにするか問題も結構根深そうだと気付いたのです。


 それにしても、その子のお家って、冷ややっことか他の料理はどうなんでしょうね。やはり木綿一択なのでしょうか。そして、皆様のお宅の鍋に入っているのはどの豆腐なのか。

 気になる所です。

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