もはや性癖
私の身内に、不思議な好き嫌いをする娘さんが居ります。
「生トマトは好きじゃないけど、加熱調理してあればその限りではない。トマトジュースは美味しくないけど、トマトスープは平気。トマトケチャップ? 寧ろ大好き」
……いや、好き嫌いの判定が複雑過ぎると思いません?
好き嫌いなんて無い方がいいとは言え、人間、どうしても苦手を克服できない食べ物くらいあるでしょう。贅沢だ甘えだと言ったところで、実際に色々な食べ物を選べる状況では味覚が優先されてしまうのは理解出来ます。
けど、先に出てきたトマトの話! なんか……なんかこう、すっきりしないのですよ!
トマトジュースが飲めないって言うけど、君が飲んでるスープ、トマトジュースを使って作った手抜き料理だし! え、御代わり⁉ 美味しいって⁉ 褒めてくれてありがと、好きなだけお飲み!
よく、ピーマンが苦くて食べらないってお子さんが居ますよね。あれは「苦味」が毒物、腐敗物を連想させるからなのだそうで、つまり、人類が本能的に「嫌いな味」なのだそうです。本来は「酸味」も本能が嫌う味だそうですが、「苦味」程避けられていない気がします。少なくとも、私の周りは酸っぱい味が大好きって人が多いです。不思議ですね。
……何の話でしたっけ……そう、トマトです! トマトって、別に苦味ないですよね。酸味はあるけど、最近は果物かと思うような高糖度の品種も沢山ありますし。
トマト嫌いの身内(仮にAとしておきます)、Aちゃんの発言を改めて振り返ってみましょう。「生トマトはイヤ」「加熱調理してあればOK」……ふむ。「トマトジュースは美味しくない」「トマトスープは美味しい」……ふむふむ。
ハイッ! 見えました!
あれですね、温度ですよ、きっと。温かいトマトなら好きなんですね。「トマトケチャップは大好き」……あれえ⁉ 温度関係ないね⁉
それとも、トマト単体の味が苦手という事なのでしょうか。ケチャップは主にトマト、玉ねぎ、酢で出来てますから、トマトそのものよりは複雑な味ですし……いやAちゃん、玉ねぎもどっちかと言ったら苦手だわ……。
Aちゃんの好き嫌いを聞いてたら、なんか、「男性の血管が浮いた筋肉質な腕が好き、けど、筋肉付き過ぎは勘弁」とか、「色白の女性のうなじに目が行っちゃう、けど、白過ぎると病的で怖い」とか言っていた友人達を思い出しました。
人の好みは複雑ですね……。




