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第5話 家族愛

5話です!お待たせしました!

ブラックファングの爪が振り下ろされる。


父「っ!!」


咄嗟に飛び退く。


ドゴォォォォン!!


地面が砕けた。


コンクリートのようなダンジョンの床が抉れ、大量の破片が舞う。


父「なんだよ……それ……」


鉄皮狼とは別格だった。


あんな攻撃をまともに受ければ即死だ。


レイ「余所見しない!」


シュンッ!!


銀色の閃光。


レイがブラックファングの懐へ飛び込む。


レイ「はぁぁぁぁ!!」


剣が唸る。


ガギィィィィン!!


だが。


刃は弾かれた。


父「効いてない?!」


レイ「硬いわね……!」


ブラックファングの漆黒の毛皮。


まるで鋼鉄だった。


Bランク。


その意味を嫌というほど理解する。


俺じゃ勝てない。


今の俺じゃ。


絶対に。


_________


ブラックファングがレイへ襲いかかる。


巨大な牙。


振るわれる爪。


圧倒的な暴力。


レイ「くっ!」


レイは避け続ける。


だが押されていた。


明らかに。


父「やばい……」


レイが強いのは分かる。


それでも勝てない。


俺は拳を握った。


震えている。


怖い。


逃げたい。


でも。


病院で眠る娘が浮かぶ。


小さな手。


笑顔。


『パパ、ぜったい帰ってきてね!』


父「……」


ブラックファングがレイを吹き飛ばす。


レイ「きゃぁっ!」


壁へ叩きつけられる。


父「レイ!!」


レイ「来るな!」


血を吐きながら叫ぶ。


レイ「逃げなさい!」


父「ふざけんな」


レイ「何!?」


父「置いて逃げられるかよ」


レイ「馬鹿!!」


父「知ってる!」


父「でも俺は父親なんだ!」


父「誰かを見捨てて助かる方法なんか知らねぇ!」


ブラックファングがこちらを見る。


赤い瞳。


殺意。


本能が叫ぶ。


逃げろ。


逃げろ。


逃げろ。


だが。


父は逃げなかった。


_________


《家族愛発動》


《絆発動》


父「!!」


熱い。


全身が燃える。


心臓が暴れる。


筋肉が軋む。


《守る対象を確認》


《能力補正開始》


《筋力300%上昇》


《敏捷300%上昇》


《耐久300%上昇》


父「おおおおおおお!!」


地面を蹴る。


速い。


昨日とは比べ物にならない。


ブラックファングの懐へ飛び込む。


父「らぁぁぁぁ!!」


拳を叩き込む。


ドゴォォォォォン!!


衝撃。


ブラックファングの巨体が吹き飛んだ。


レイ「なっ……」


父「効いた……!」


確かに効いた。


毛皮を砕いた。


血が飛ぶ。


初めてダメージを与えた。


だが。


ブラックファングは立ち上がる。


父「マジかよ……」


レイ「喜ぶの早いわよ!」


レイが笑う。


血だらけなのに。


楽しそうに。


レイ「でも悪くないわ」


父「だろ?」


レイ「少しだけ見直した」


父「少しかよ」


レイ「まだFランクだもの」


父「ぐっ……」


その時だった。


ブラックファングが咆哮する。


ゴォォォォォォォォ!!!


ダンジョン全体が揺れる。


レイの顔色が変わった。


父「どうした?」


レイ「まずい」


父「何が」


レイ「群れを呼んだ」


父「……は?」


次の瞬間。


暗闇の奥。


無数の赤い目が光る。


一つ。


二つ。


三つ。


十。


二十。


三十。


父「嘘だろ……」


鉄皮狼。


鉄皮狼。


鉄皮狼。


大量の魔物が姿を現す。


レイ「最悪ね……」


父「Bランク一匹でも無理なのに?」


レイ「えぇ」


父「終わった?」


レイ「終わったかも」


父「娘に怒られるな……」


レイ「何で?」


父「約束破るから」


レイは少しだけ黙る。


そして。


小さく笑った。


レイ「だったら」


レイは剣を構える。


父「?」


レイ「死ぬ気で生き残るわよ」


父「それしかねぇな」


二人は背中を合わせた。


迫る無数の魔物。


残り時間。


69時間18分。


娘を助けるまで、


絶対に死ねない。


その時。


再び視界に文字が浮かぶ。


《隠し条件達成》


父「またかよ……」


《ユニークスキル》


《家族の絆が進化します》


父「進化?」


表示された文字を見て、


父は目を見開いた。


《ユニークスキル》


家族共有ファミリーリンク解放》

書き溜めてて忘れてた

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