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投資家の弟、異世界の兄に課金して無双させる~スマホとスキルの経済チートで世界を買い取る~  作者: かぶんす


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第八十話:親たちへの説明という、最大最悪の難問

「……。なぁ、駿。

仮に、将来的に俺たちがそれぞれの婚姻(結婚)を決意したとしてだ。

──俺たちの『日本の親』、そして『愛する相手の親』へ、この状況を一体どうやって説明すればいいんだ?」


翔のその、極めて真っ当で、かつ絶望的な問いかけに、駿も転送の手をピタリと止めて、本気で頭を抱えた。


「……。あ。

そう言われれば、そうやな。

日本の実家のオトンとオカンに、

『俺、タワマンで蓮ちゃんと玲香ちゃんの二人同時に手を出して、責任取るために三人で異世界に移住して、二人同時に結婚することにしました』

なんて報告してみろ。

オトンはひっくり返るし、オカンからは一生口をきいてもらえんくなるぞ。

何より、玲香ちゃんの両親(不破のオヤジさんたち)……。

あの、大阪府警の幹部で、毎日我が子の心配をしてる不破のオヤジさんに、

『不破さん、お宅の真司君を異世界で守りながら、日本の玲香ちゃんとも、もう一人の女の子(蓮)と一緒に最後の一線を越えました。三人で結婚して異世界へ行きます』

なんて言ってみろ。

おじさん、警察の拳銃引き抜いて、俺の額に本気で引き金を引きにくるぞ、絶対」


「そうだろ、駿」


翔も、冷や汗を流しながら深く頷いた。


「俺だって同じだ。 日本の親に、 『俺、教え子たちを守りながら、あっちの国を武力で脅して、北部の最高爵位の令嬢二人と、可愛い侍女の一人、合計三人同時に結婚することにしました。』 なんて報告できるか。 何より、ブルグンド公爵閣下と、カノーヴァ伯爵閣下だ。 あのお義父さん(公爵)たち、俺たちの『共同お婿様計画』を裏でニヤニヤしながら妄想してくれているらしいが……。 もし俺が少しでも娘たちを傷つけたり、日本の常識(一夫一婦制)を言い訳にして、アデライードかベアトリーチェのどちらか片方だけを『選別』して、もう片方を泣かせるような真似をしてみろ。 その瞬間、お義父さんのあの大剣で、俺は本当に縦真っ二つに斬られて、異世界の塵にされるぞ……」


「……。クク、アハハハ!」


駿が、あまりの解決不能な「両親包囲網」の現実のシュールさに、お腹を抱えて豪快に笑い出した。

翔もまた、涙が出るほど苦笑しながら、冷たい缶ビールをもう一本、念話越しに駿へと要求した。


「本当に、俺たちの人生は、どうして世界を超えてこれほどまでに過激で、逃れられない包囲網に包まれているんだろうな」


『しゃあない。俺らのチームワークは世界最強や。

親たちのことも、これからのビジネスのことも、全部二人で背負って、誰も崩せない完璧な未来を、力技でこじ開けていこうや、兄貴』


「ああ。お前が隣にいる限り、俺はどんな現実の壁も、神殿の最上階も、完璧に突破してみせるよ」


夜が深まる、日本の巨大倉庫と、異世界の地下集積庫。

数千光年の次元の壁を越えて、双子の兄弟は、それぞれの大切な者たちの未来、そして男としての「重き覚悟」を胸に抱きながら、静かに、しかし力強く、次なる嵐へと立ち向かっていくのだった。


1.北部経済戦の終結、そして傲慢な者たちの自滅


王都から約七百キロもの過酷な悪路を、現代日本のモンスター電動キックボードを駆って一日にして駆け抜けた三好翔。彼が持ち帰った日本の高品質な食塩、大麦、小麦といった膨大な物資は、北部の領民たちのパニックを一瞬にして沈静化させた。


だが、それだけでは終わらない。

公爵邸の地下集積庫には、日本の駿から『つながる手』を介して、さらに第二陣、第三陣の物資が続々と転送されていた。


「よし、これで最後の一箱だな……」

翔は額の汗を拭いながら、フォークリフトで整然と積まれた日本の物資を眺めた。何日もかけて、何とか公爵家の巨大な倉庫へすべての物資を納めきった、まさにその時だった。


重厚な大門の外から、軽快な馬蹄の音と、王室仕様の豪華な魔導馬車の船団が到着する音が響き渡る。

王都から移動していたブルグンド公爵率いる本隊のご一行が、ついに領地へと帰還したのだ。

カノーヴァ伯爵は、道中の自身の領地で別れて戻っていったが、その愛娘であるベアトリーチェは、アデライードたちと「花嫁修業」を共にするという建前のもと、相変わらず同行して公爵邸へと入ってきた。


「翔様! お怪我はありませんでしたか!?」

馬車から降りるなり、アデライードとベアトリーチェ、そして侍女のアイリスが翔の元へと駆け寄り、その無事を確認して胸を撫で下ろしていた。

だが、その安息も束の間、翌日の朝、公爵邸の厳重な謁見の間に、招かれざる客たちが大挙して押し寄せてきた。


押し入ってきたのは、リペラ共和国の最大手財閥『コーリア商会』の商会長アーサー・ハカ・コーリア。そして、彼らと手を組んだ、街道沿いの反対勢力に属する強欲な北部貴族たちの一団だった。彼らは王都の衛兵を模した私兵を引き連れ、傲慢な態度で公爵を指さした。


「ブルグンド公爵! 王都から関所を『不法に通過』した大罪人、異界の教師・三好翔がこの館に潜んでいることは分かっている! 直ちに罪人をこちらへ差し出せ! これは王命である!」


最後までお読みいただき、本当にありがとうございました!


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また次の物語でお会いできることを楽しみにしています。本当にありがとうございました!

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