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「スマホ脳」のその先へ~高度洗脳社会を生きる~  作者: 三津朔夜
第8章 ブレインハックをキャンセリングする――環境と習慣の再設計

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注意を守る実践――スマホとの距離を設計する

 まず、最も効果が大きく、最も始めやすい実践から入る。


 スマホを視界から外すことだ。

 これは直感に反するかもしれない。 電源を切るわけでも、アプリを消すわけでもない。 ただ、置く場所を変えるだけだ。


 テキサス大学オースティン校のエイドリアン・ウォード教授らが800人を対象に行った実験では、スマホを机の上に置いたグループ、ポケットに入れたグループ、別の部屋に置いたグループに分けて認知能力を測定した。


 結果、スマホを別の部屋に置いたグループが最もよい成績を示し、机の上に置いたグループが最も低かった。

 しかもスマホはサイレントモードに設定されており、通知は来ない状態だった。

 つまり、スマホに通知が届いたから集中力が落ちたのではなく、スマホがただそこにある、それだけで認知能力は低下していた。


 そして置く場所を変えるだけで、脳の使える力が戻ってくる。

 ここで私自身が実践していることを、参考までに書いておく。

 枕元にスマホを置かない。集中したいときは視界から完全に外す。朝一番に情報の流れに触れない。


 これらは意志の強さとは関係がない。条件を変えただけだ。

 他にも選択肢はある。


 通知をアプリごとに見直し、本当に必要なものだけ残す。

 朝起きてから最初の30分はスマホを見ない時間にする。

 勉強や仕事中はスマホを別の部屋に置く。夜、寝室にスマホを持ち込まない。


 どれか一つでいい。 条件が変わるだけで、反応の起き方はかなり変わる。

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