注意を守る実践――スマホとの距離を設計する
まず、最も効果が大きく、最も始めやすい実践から入る。
スマホを視界から外すことだ。
これは直感に反するかもしれない。 電源を切るわけでも、アプリを消すわけでもない。 ただ、置く場所を変えるだけだ。
テキサス大学オースティン校のエイドリアン・ウォード教授らが800人を対象に行った実験では、スマホを机の上に置いたグループ、ポケットに入れたグループ、別の部屋に置いたグループに分けて認知能力を測定した。
結果、スマホを別の部屋に置いたグループが最もよい成績を示し、机の上に置いたグループが最も低かった。
しかもスマホはサイレントモードに設定されており、通知は来ない状態だった。
つまり、スマホに通知が届いたから集中力が落ちたのではなく、スマホがただそこにある、それだけで認知能力は低下していた。
そして置く場所を変えるだけで、脳の使える力が戻ってくる。
ここで私自身が実践していることを、参考までに書いておく。
枕元にスマホを置かない。集中したいときは視界から完全に外す。朝一番に情報の流れに触れない。
これらは意志の強さとは関係がない。条件を変えただけだ。
他にも選択肢はある。
通知をアプリごとに見直し、本当に必要なものだけ残す。
朝起きてから最初の30分はスマホを見ない時間にする。
勉強や仕事中はスマホを別の部屋に置く。夜、寝室にスマホを持ち込まない。
どれか一つでいい。 条件が変わるだけで、反応の起き方はかなり変わる。




