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「スマホ脳」のその先へ~高度洗脳社会を生きる~  作者: 三津朔夜
第3章 人を動かす知識は、誰のために使われるのか――売る技術としての日常心理学

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売るための技術は、どう洗練されてきたのか

 では、その技術はどこにあるのか。

 実は、あまりにも身近な場所にある。


 「今だけ」「無料で受け取れます」「実績者の声はこちら」


 こうした言葉を、一度も見たことがない人のほうが少ないだろう。

 どれも、人間が判断を急ぎやすい場面や、安心したくなる場面に入り込んでくる。


「今だけ」と言われると、考える時間が奪われる。

「無料」と言われると、警戒が一段ゆるむ。

「実績者の声」が並ぶと、自分にもできるかもしれないと思ってしまう。


 ここで動いているのは、魔法ではない。

 人間の反応の癖である。しかも、この技術は一回きりの言葉では終わらない。

 今は、画面そのものがその方向に作られている。


 気になる見出しが先に置かれる。

 押したくなる色でボタンが出る。

 閉じようとすると、もう一度引き止める表示が出る。


 売る技術は、文章だけではなく、順番や配置や導線として洗練されてきた。

 そしてもう一つ見落としたくないのは、何を見せるかだけでなく、どんな枠で見せるかまで設計されていることだ。


 同じことでも、言い方が変われば受け取り方は変わる。

「値上げ」と言えば負担が前に出る。

「価格改定」と言えば調整のように聞こえる。


 人は、先に差し出された言葉や見出しや比較のしかたを、判断の足場にしてしまう。

 それは自然なことだが、その自然さが利用される時。見せ方そのものが人を動かす技術になる。


 売るための技術が洗練されるというのは、単に言い回しが上手くなることではない。

 人の反応を先回りして、迷い方まで含めて設計できるようになることだ。


 そして、ここから先で起きることはもっと厄介になる。

 商品そのものを売るだけではなく、不安そのものに名前をつけ、「変われるかもしれない」という期待まで商品に変えていくからだ。

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