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NOAH -ノア-  作者: 孝乃 (編集中)
第2章『関東エリア解放篇』
19/26

Lood..015 オーブクエスト(3)

「なぁ、今更やけど…あんたらはいったい何や?Lv.80にLv.4。加えてLv.1のビギナー連れとは…レイド結成時にはおらんかったパーティやな?」



 難しい顔をしたゴンザレスが、腕を組みながらナツキらの顔を見渡す。するとキヨマルも「ん~…」っと小さく唸りながら顎を擦り、ナツキ達を見る。



「つーかLv.80って何よ…レベリングが難しいこのゲームで80いくって、どんだけ廃人な訳?」

「そーやな。しかも2人て…廃人カップルか?」

「いや違――…」

「アイりんぷぁ~んち(パンチ)!!」

「…――ぐはぁッ!!」



何やら発言しようと口を開いたナツキのわき腹に、アイリの《アイりんパンチ(※…非公認の技です)》が炸裂。



「うぐっ…何をするんだアイリ…」

「別に~、否定される前に叩いただけぇー」

「はぁ?僕達は廃人じゃないし、断じてカップ――…」

「はいソコぉ!!」



今度はチョップ。捉えた手刀がナツキの喉元に刺さり、その身を蹲らせた。



「過剰な否定は要りませーん。あたしがふ・つ・う・に否定しますー」

「ゴホっ、ゴホっ…人に危害を加えてどこが普通だ…」

「べー、っだ。アンタの方があたしの心に危害加えてんのよーっだ」



喉を押さえて咳き込むナツキに舌を見せるアイリの姿に、何故か周囲はニヤニヤ。するとチエコがエリコの耳元にボソっと――…



「…――ふんふん、『One(ワン) way(ウェイ) love(ラヴ)』」

「そうそう、あたしばっかり突き進み――…って誰が一方通行の愛じゃい!!」

「痛っ!何で僕を殴るんだ!?」



…っと、ナツキとアイリの光景にひと笑いがあった一行に、1人クールダウンしたナツキが咳払い。



「…――話しを戻します。彼女――アイリと僕は、NOAH(ノア)開発元のトイズ・クランピアの社員なんです」



ナツキの言葉に皆が「えっ?」っとなる中、アイリがメニューを立ち上げ、自分のステータスを表示する。するとアバターの顔写真の横に、現実世界でのトイズ・クランピア社員証が並ぶ。これはアドバイザー的な役割を示す為に、トイズ・クランピア社員には義務付けられているもの。ナツキも同様に社員証を表示すると、ヒコマルが並ぶ兄キヨマルの肩を叩いた。



「ホラ見ろ!やっぱバグだったんだ」

「『バグ』?…何?どーいう事?」



アイリの問いに、叩かれた肩を擦るキヨマルが、ヒコマルの頭を小突き返しながら答える。



「あんたらが開発元なら知ってるだろうけど、このクエストはチバ県攻略をかけた〔オーブクエスト〕だ。ボスエネミーのスカルライダーを倒せば、おれらは関東エリアを制覇出来るんだがな」

「おい室長…」



キヨマルの言葉に間髪入れず、ヒートがナツキを小突く。新たに出た単語についていけないと察する行動。



「このゲームは、47都道府県のボスを倒し、撃破報酬の【県オーブ】を集めて攻略するんです。そのボスに挑むのが『オーブクエスト』。そしてまずは関東エリアを制覇しないと、全国マップが解放されません」

「え~っと…つまり、関東全県をクリアしないと、全国に飛ぶ事が出来ないって訳か?」

「そういう事です」



だいたいは理解したようで、数回頷き戻るヒート。そのヒートを横目にキヨマルが続けた。



「このスカルライダーは関東最強のレイドボス。参加上限値も75名だから、おれらのギルド【ヘヴンリーアロー】と、ゴンザレスのギルド【ゴッド・スパルタン】。チエリコ姉妹のような、ギルドに属してないフリープレイヤーも数名加えたレイドだった」

「そーや。ほんで無数のボーンナイトに、スカルライダーを呼び出す為の【7つの灯台】を守るガーディアンとも戦い、灯台に火を灯したまではええ。でも現れた本命…スカルライダーの強さに、ワイらは白旗やった。数に任せた総攻撃なら楽勝や、って思うてたのが甘かった…」



舌打ち混じりにゴンザレスが言うと、「なぁ?」っとキヨマルと視線を合わせた。



「組んだレイドも半壊。これはヤバいって、おれ達は全員でクエストホームに逃げ込んだ。そしたら突然空がバチバチって光り出して、周囲の景色にもノイズみたいなのが入った。そこで〔リタイア申請〕を入力したのに全く認証されず、クエストSLが来なかった…それどころか、安全区域に指定されたはずのクエストホームに、追ってきたスカルライダーが突っ込んで来やがったんだ」

「え?嘘でしょ…クエストホームにエネミーが侵入するだなんて」



唖然とするアイリに、不機嫌そうな表情を浮かべたヒコマルがため息混じりに告げる。



「本当さ。いきなり突っ込んで来やがって…クエストホームは壊されて、俺達は帰れなくなったんだぞ」

「その時ヒコちゃん、泣きながら『お母さーん』って叫んでたよね?」

「ちょっ、エリコさん何言ってんですか!?そんな事言ってないっスよ!」

「…――チー姉が『そういう事にしておこう』だって」

「うぐっ…俺はまだ13歳の子供だ!ビビったっていいだろうが!!」



真っ赤な顔をしたヒコマルの頭を、エリコが撫でる。



「はいはいヨチヨチ」

「うわぁ~!子供扱いすんなぁ~!!」

「お前どっちやねん」

「話しの腰を折るなヒコマル。黙ってろ」

「う~…わかったよ…」



ふてくされながらもひと段落するヒコマルを確認し、再びキヨマルが口を開く。



「んで、ヘヴンリーアローの団長を含む2つのパーティがスカルライダーを引き付けて、それぞれが安全区域に逃げ込んだんだ。クエストホームは壊され、おれ達は帰る手段を失った。レイドを組んでれば勝手にリタイアは出来ない。アイテムも底尽きて、回復役のヒコマルのTGは切れるし…そこであんたらと会ったって訳さ」

「まぁ死亡(デス)れば帰れるやろうけど…そうなると、今までクエスト中に稼いだ経験値と金がもったいないやろ?でも実際バグやったら、クエストデータ消されてまうんか?」



ゲーム経験者ならわかるだろう…積み上げた経験値が、GAME(ゲーム) OVER(オーバー)で0になり、また初めからになった時の喪失感。その表情が垣間見える(ゴリラ)顔でナツキらを見ゴンザレス。


だが今起きている現状は、そんな規模では収まらない。命に関わる事態である。



「なぁ。やっぱこれってバグなんだろ?あんたらはそのバグの修繕しに来たんだろ?」

「もう半日戦いっぱなしや…そろそろワイらも限界や。どうやったら帰れるんや?待ってれば、システムから直してくれるんか?」



ようやく帰れる――…そんな安堵の表情の見られるキヨマル達。そんな期待の眼差しが向けられる中、ナツキは静かに俯き、ゆっくりと口を開いた。



「…いえ…僕達が来たのは、違う理由なんです――…」





◆◆◆――…





 今現実世界で起きている現状に、プレイヤー達がおかれている状況……その全てをナツキが話す。


突如突きつけられた嘘のような信じがたい事実に、キヨマル一行は言葉を詰まらせ黙り込む。



「…嘘…だろ…」

「…――チー姉が『イベントとかじゃないの?』って…」

「違います。確かな事実です」



そうナツキが告げた瞬間、突如ヒートの顔の横で、ピピっという音を発てて立ち上がるメニュー画面。驚き見ると、そこには〔新着メッセージ1件〕の文字が。「ん?」っと首を傾げつつも画面にタッチ。すると開かれたメッセージ。



「何だ?『〔差出人〕トイズ・クランピア (ひろ)』?誰だ?」

「え?(ひろ)ですって?」



(ひろ)』の名に、開かれたメッセージを覗き込むナツキとアイリ。



「『NOAH(ノア)による犠牲者――…800人強』!?…嘘でしょ…」

「はっ…800人…そんな…」



そのメッセージは(ひろ)から、唯一回線の繋がったヒートの元に送られた、現実世界からのメッセージ。文面は、NOAH(ノア)の回線遮断から現状までに発覚した犠牲者の数と、現実世界で報道されている動画なども添付されているもの。


幸か不幸か…メッセージと共に流れる動画が、先の話しが事実であるとキヨマル達に確信をさせるものとなった。



「おいおい…何だよ…これ…」

「マジなんか…ワイら、死んだんか…」

「まだ死んではいないわ。あたしらが絶対助けるから大丈夫」

「何が『大丈夫』だよ…絶対助かるって保証はあんのかよ!?」



アイリのフォローに、逆上したように怒りの声を上げるヒコマル。



「あんた達がクリアする前に、俺達が死んだらどうすんだよ!!」

「よせヒコマル!」

「けどよ兄貴!スカルライダー1匹に70人がかりで挑んだのに、逃げるしかなかった…アイテムもほとんど無いし、レイドが半壊した状態でどう突破しろって言うんだよ!?」

「それは…」

「兄貴達はレベルも30を超えてるからまだいいよ…俺はまだレベルが低い。その上回復魔法しか使えない【白魔導士(しろまどうし)】だ…スカルライダーの2、3発でも喰らえば死んじまう…死んじまうんだよ!!」

「ヒコマル…」



突然の事実に加え、絶望的なフィールドに置かれた今に、パニックを起こしたように泣き出すヒコマル。若いが故に不安定な心……しかし大人でも受け入れ難いのも事実。キヨマルは無言のままヒコマルの頭を押さえ、そっと抱き寄せる事しか出来ない。


タケシにセキカワ、トモキの3人も、今までそんなにピンときていなかった現状を、徐々に感じとり始めたようで、ただただ黙り込む。


その光景を見渡すのはヒート。あえてたが、ヒートが起こした事故については実名無しに語られていた。だからなのか、もはや自分には関係無い…そんな表情で周囲を見る。そこにあるのは沈んだ空気と、絶望を感じさせるような表情の面々…



「…――っあ~あ!何だっつーんだよ、この辛気臭ぇ空気は」



すると突然頭を掻きむしりながら立ち上がるヒートが、重い空気を完全に無視をした声を上げた。



「もう行こうぜ室長、アイリちゃん」

「…は?『行く』って、何言ってんのよ?ヒート」

「要はその…何だ?スカル何ちゃらって奴を倒しゃーイイんだろ?やる事1つなら行こうぜ」



そのヒートの言葉に、ため息混じりに返すのはキヨマル。



「君…相手はレイドボス、スカルライダーだぞ?Lv.4ごときの君が勇むような相手じゃ――…」

「あ~うっせぇうっせぇ。そのLv.4のザコよりヒビってるヤツが、何吠えてもただの雑音だな」

「何!?」

「ホラ行こうぜ、室長。もう終わったみたいな顔した、こんなウジウジくん達といたら、こっちまで腐っちまう」

「っ――お前っ!!」

「待てやキヨマル!」



ヒートの言葉に、立ち上がり詰め寄るキヨマルをゴンザレスの手が止める。だがヒートは、詰め寄っキヨマルをバカにしたような表情を浮かべながら、ゆっくりと歩み寄っていく。



「まだ死んでもいねぇのに、もう死んだ気でいやがる…ダっセぇ~な、男のくせに…弟と一緒に泣き虫さんか?おにぃーさま」

「何だとっ…!!お前!!」



ゴンザレスの手を払い、背負う弓矢を構えるキヨマル。その(やじり)はもちろんヒートに向く。瞬間、アイリも拳銃を抜き立ち上がる。構える銃口はキヨマルの眉間に突きつけられた。



「アイリ!!」

「キヨマル!!」



慌てたようにナツキ、ゴンザレスが名を呼ぶ両者の肩を掴む。しかし当のヒートは(やじり)を前に、フンっと鼻で笑って両手を広げた。



「おっ?いいねぇ~。あんたがオレを殺せば、オレは現実世界(もとのせかい)に帰れるんだ…オレだけ、な」

「ちょっとヒート!庇ってる身だけど、アンタいい加減にしなさいよ!!」

「オレがいなきゃ、あんたらはゲームクリア出来ねぇんだろ?もう生きて帰れないんだぜ~?それでもいいなら射てよ。ホラ、射てって」

「こっ…このっ…!」



矢を構えた手に力がこもる瞬間――…



「ハイハイちょっとストォ~ップ!」



っと、突然エリコが睨み合いの真ん中へと割って入り、両手を高々と掲げる。「何だ?」と皆がエリコを見ると、その顔の前にはメニュー画面が立ち上がっており、「ハイ注目!」っと画面を指差した。その画面はメール受信のような画面になっており、何やらメッセージが書かれている。



「緊急のメッセージが届いたから読むよ。『B6ー34番地にスカルライダー出現 救援求む』。他のパーティからの救援要請来てるから、アタシ行くね。ゴンちゃんとキヨちゃんは?どうする?行く?」

「いや『行く?』って…よぉ考えてみろやエリちゃん。さっきの話しがホンマやったら、死んだら終わりなんやぞ?」

「そうだぞエリコ。救援に行ったって、あのスカルライダーには敵う訳がない。ただ死にに行くような――…」

「わかった、行かないのね。じゃあもういい。ならパーティ解散しよ?」



そうキヨマルの言葉を切るエリコは、再びメニューを操作し始める。するとキヨマルにゴンザレス、ヒコマルの前にもメニューが立ち上がり、『パーティを解散しますか?』っとの文字が。



「パーティ組んでると、プレイヤー同士100メートル以上離れられない。自由きかないでしょ?…それにさ、そのウサちゃんの言葉、聞こえは悪いけど以外と真意だと思う。まだ終わってない。だから『終わった』って思ってるなら、ここでジっとしてたら?アタシは前に進むし、死ぬ気なんかも更々無いわ」

「前に進むって、そんなの死ぬ可能性が上がるだけだろ…」

「前に行かなきゃ…救援に応えなきゃ、レイドを組んだ仲間達が死んじゃう。そんなの絶対にヤダ」

「救援なら、コイツらに行かせればいいじゃないか!」



エリコ、キヨマル、ゴンザレスと話す間に、突如割って入るヒコマルがナツキとアイリを指差した。



「元はと言えば、コイツらがちゃんとゲーム管理してないから悪いんだろ!だったら俺達が危険な事する必要無い!お前らが何とかしろよ!!」

「………」



言われて当然の事――…っと覚悟していた言葉だが、いざ言われてみると刺さる言葉……何も言えず、何も返せずに、そっと目線を落とす2人。


するとそのヒコマルの前にヒートが歩み寄り、身長差により掴めぬ胸ぐらに代わり、ヘソの辺りの衣服を掴み上げてからドン!っとヒコマルの体を押し飛ばす。



「コラガキ…室長もアイリちゃんもマジなんだぞ。死んだら終わりなんだぞ。それでもお前らの事助けに来てやってんのに――…」

「助けに来んのは当然だろ!!コイツらのせいで俺達は死んだんだからよォ!!コイツら人殺しだ!!」



ヒートの言葉を再び切り、更にナツキとアイリの胸に刺さる言葉を言い放つヒコマル。



「っだとコラァ――…」

「はいストォーップ」



ヒコマルに向かおうとしたヒートの後ろ襟首を、片手で掴み止めるエリコ。そのままヒートの体を引き戻す。



「…――っゴホ!ゴホ!な、何すんだコラ!」



咳き込むヒートには目もくれず、ヒコマルに向き合うエリコは、そのヒコマルのおでこにゴツン!っと拳を当てた。



「痛っ!何するんですか!?」

「ホント子供…お子ちゃまだね、ヒコちゃんは」

「っ…は…?」



するとエリコの後ろにチエコが歩み寄り、何やら耳打ち……



「…――『あの人達は助ける為に来てくれた。それに人殺しは殺してからなるもの。まだワタシ達は死んでない』」

「でもアイツらのせいで――…」

「…――『戦う気無いなら早く解散しろって。時間の無駄』……アタシがスカルライダー倒してくるから、怖いなら安全区域(ここ)でジっとしてたら?ヒコちゃん」



チエコの言葉を代弁しつつ、ヒコマルの手を持ち上げ、エリコはパーティ解散の選択肢の元へと運ぶ。するとヒコマルはその手を振り払い、浮かぶメニュー画面を叩くように、パーティ解散を承諾する〔はい〕を押した。



「自分から死にに行くのかよ…大人ってのも、ホント馬鹿なもんだよな……だったら早く行っちまえよ…ここは俺が見つけた安全区域だ!全員出てけよ!!裏切り者は出ていけ!!」

「『裏切り者』って、何を言ってるんだヒコマル」

「うるさい!兄貴もアイツらの味方なのか!?」

「敵とか味方とか言ってる場合じゃないだろ!?落ち着けヒコマル」

「うるさいうるさい!!」



様々な感情が入り混じり、本当のパニックを起こすヒコマルを、宥めるように制止するキヨマル。その兄弟を横目に、ゴンザレスが大きくため息。



「キヨ、すまん。ワイも仲間見捨てられへん」

「…わかった…おれは後から行く」



ヒコマルを押さえつつ、パーティ解散承諾の〔はい〕を押すキヨマル。目線をチエリコ姉妹、ゴンザレスに送り、頷き戻る。対するゴンザレスは選択肢の〔いいえ〕を押す。



「よっしゃ行くで、エリちゃん」

「ゴンちゃん…ありがと」

「美人には嫌われとぉないからなぁ。それに、チエちゃんから喋ってもらえるまでは死ねへんからなぁ~」

「…――チー姉が『キモいな。寄るな。見るな。息するな』だって」

「うっわー、ヒドいでチエちゃん」



っとゴンザレスが視線を向けると、エリコの後ろにサっと隠れるチエコ。そのチエコに笑みを向け、エリコはナツキ達に向いた。そして再び開いたメニューを操作。するとナツキとアイリの前に〔【Eriko(エリコ)】からパーティ申請 3/5〕と表示される。



「回復役いなくなっちゃったから、スカルライダー戦の援護お願い」

「ワイからも頼む。ギルド団員…仲間の命、助けてくれや」

「え、あ、いや――…もちろん助けます。その為に僕達は来たんです。むしろ…手伝って頂けるんですか?」

「製作者にしてβテスター。加えてLv.80や。アンタらがおるなら、スカルライダーもイチコロや」

「…――チー姉も『頼りにしてる』だって」

「…わかりました。ありがとうございます」

「うん。ありがと」



そう言うと、ナツキとアイリは同時にパーティ申請を断る〔いいえ〕をタッチ。これにはチエリコ姉妹、ゴンザレスも驚きの表情。



「えっ、ちょっ…!?」

「何でや!?」

「僕達とパーティを組んでしまっては、いざという時に逃げられなります。これからの戦い…18万人を救い出すまでは、僕が皆さんの"盾"となるんです」

「そんであたしが"槍"となる。だから、パーティって言うよりレイド。【同盟(どうめい)】結成だね」



アイリはメニューを立ち上げ操作。するとエリコの前に現れる〔【同盟(どうめい)】を結びますか?〕の選択肢。この表記に、エリコは笑顔で〔はい〕を選択。



「ほんなら改めて、同盟ついでや…ギルド『ゴッド・スパルタン』団長ゴンザレス。【獣人種(ビースタント)】の【重戦士(じゅうせんし)】。Lv.46や。よろしゅうな」

「アタシら姉妹も改めて…ギルド無所属、自主店【鍛冶工房(かじこうぼう)(たくみ)や』】店主、Lv.43のチエコ。副店主、Lv.45のエリコよ。よろしく」

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