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未来で捨てられた猫は、過去で活躍する  作者: 夢乃めちあ


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4話 かいぎ、みゃあ!

みゃあのことをはなしあう、【かいぎ】がはじまったみゃ。

みゃあは、どうなる、みぃ?


 かいぎがはじまるみゃ……どきどきみゃあ!


「あれ? 猫ちゃん緊張してるの? ナナのところに行く?」


 べる、ありがとみゃ! みゃあー!


「ごめんな、それは駄目だ」


 みゃ⁈ キョウ、なんでみぃぃ。


「俺のところにいてくれ。ナナがお前と逃走するかもしれないからな」


 みゃあは、ひょいっと、キョウにだっこ、されたみゃ。


 キョウもすきみゃ。でも、ナナがしんぱいなのみゃう……。


「みゃむ……」


「お、俺じゃ嫌か?」


「にゃっふっふっふ。嫌われてるっスね! キョウ兄!」


「ええ……マジか、ずっと嫌だったのか? ごめんな」


 そ、そんなことないみゃ! キョウは、やさしくていいにんげん、みゃあ!


 みゃあはキョウのほっぺにスリスリしたみゃ。かなしそうにさせちゃった、みぃ……。


「くすぐった……ははっ。お前優しいな。気ぃ遣わせたか?」


 そんなこと、ない、みゃう!

 じゃあ、みゃあは、キョウのとこ、いるみゃ!


「みゃあ〜〜〜!」


 みゃあは、りょうあしでたって、だっこ、ってりょうてをのばす、みゃ。でも、ころんじゃった、みゃ……。


「わっ! 抱っこをせがんでいるみたいでかわいいですね」


 にゃむ? ななを、よしよし、してくれた、もうひとりのにんげん、みゃ!


「お? 沖田さん。飲み物とお菓子ありがたくいただくよ」


「ありがとうございます、沖田さん、フリルさん!」


 キョウがはなしてると、おうじがきたみゃ。たっちぺん、もってきてくれた、みぃ?


「猫ちゃ〜ん! タッチペンだよん♪ あっ! そーちゃん! フリルちゃん! いっぱい用意してくれてありがとねん☆」


 そーちゃんって、だれ、みゃ?


「はい♪ オレのスマホも使っていいよん!」


 ありがとうみゃあ〜〜!


「みゃあう!」


「オレ……猫ちゃんにすごい感謝されてる気がする」


「してるみたいだよっ! 王子くん!」


「みゃっ! みゃあ〜〜〜! みゃみゃみゃあっ!」


 キョウのかたから、べるのかたに、ぴょんっして、うつったみゃ、そこから、おうじに、とぼうとして――おちたみゃああ!


 みゃむ? ……おちてない、み?


「大丈夫か? 怪我は……ないか?」


 みゃっ! たすけてくれて、ありがとうみゃ!


 みゃあは、【おんじん】のゆびに、くるりんとしっぽをまいた、みゃ。えっとえっと、このにんげんは、【おきた】みゃ!


「か、かわいい……無事で良かった。その、よしよししてもいいか?」


 いいみゃ! みゃあから、よしよし、してあげるみゃあ!


「みゃっ! みゃっ!」


 おててをのばすと、【おきた】は、どきどきしながら、みゃあのてを、そっと、にぎにぎしてくれたみゃ。


 みゃあ〜っ! かわいいにんげん、みゃ!


「なんだか沖田さんにだけ対応が違うな? 最年少だからかもしれないな」


「そーちゃんはみんなの妹だからねん☆ 親近感があるんじゃない?」


「そうか! 沖田さん、そのまま抱っこしてあげてくれ。きっと猫も喜ぶぞ」


 そーちゃん……? おきた、そーちゃんなのみゃ? かわいいみぃ!


「わかりました。実は……自分も猫に触れたかったんです。かわいくて……」


「みゃあ〜!」


 そーちゃん! みゃあのいもうと、みゃ!



***



 猫と話せる(?)スマホが揃って、ようやく会議は始まった。


 ど、どうやってタッチペン使うんだろ?


 すると、猫はタッチペンを咥えて、スマホに打ち込んだ。


 はっっっや! そーやってやるんだね⁈


 てゆーか、人間の言葉理解してるってすごくない?


 みんなのスマホに王子くんからメッセが届く。王子くんがみんなのメッセ部屋に打ち込めるようにしてくれたんだ!


【よろしくおねがいしますみゃあ】


「なんて丁寧なんですの⁈」


「ハチっち、うちよりおりこうさんっス!」


「本当にスマホを使ってるな……僕もよろしくたのむよ。調子が悪くなったら遠慮なく言ってくれ」


【はい、みゃ】


 いつの間に打ち込んでたのー⁈


「じゃあ時系列で辿ろうか。なぜ君が七海について行ったのか、ついていった過程、ええと、ついていってどうなったかを聞きたいのだが――いいか?」


 ユヅ先輩が理由を問うけど、そんな難しいこと、答えられるの?


 猫は、タッチペンでぴぴぴぴ! と高速で打ち込んだ。


【はなすと、ながくなるみゃう……いいみゃ?】


「ああ、すまないが頼みたい」


「みゃっ!」


 あっ手を挙げた! かっわい〜!


「おーい、猫! 疲れたら休もうな。おやつあるから、つまみながらスマホに打ち込んでくれ」


 沖田さんが、早速一つとって猫にあげると、いただきますって手を合わせてから、小さいお饅頭みたいなのを食べた。


 え、えらすぎる!



 ――猫は、ナナが助けてくれたこと、泣いていたから、猫が守ろうとして背中にくっついたこと、気がついたら未来に来てしまったことを教えてくれた。悪気はなくて、ただナナを守ることしか考えてなかったと必死に教えてくれた。


 王子くんがどうやったのか知らないけど、写真を見つけたみたい。


 ほんとうにぺったり背中にくっついてる!

 リュックの上で座ってるのもかわいい!

 あっ、リュックの中に落ちる瞬間も写ってる! 


「ぺたってくっつくぬいぐるみみたい……! かわいい……えらいよう……」


「忍びのようでござる!」


「よくくっついてるな! 猫、頑張ったな」


 キョウは猫に向けて話しかけると、「みゃあ!」と応えてくれた。頑張ってえらい!


 キラキラしながらキョウと服部さんと私は写真を見て、わくわく待っている沖田さん達にタブレット端末を渡した。

 

 二人とも、ひゃーっ! と萌え萌えしてる!


【ななは、みゃあがあんぜん、なるまでっていって、おにわに、かくまってくれた、みゃ】


「そんな理由があったのか……。七海を守ってくれようとしてたんだな」


 ユヅさんの顔が綻ぶ。


「猫はいいヤツだな。よしよし。ナナ姉さんを守ってくれてありがとう」


 沖田さんがずっと撫でていた背中ではなく、頭を撫でた。


「はにゃああ……ハチっち! ハチっち〜〜! そうだったんスねぇ……あにゃ、にゃうう、にゃあああああん」


 ナナ! 泣きすぎ! でも、すごく優しい子――……。


【なな、なかないで、みぃ……。でもまもってもらったのは、みゃあだったみゃ。みんな、めいわくかけて、ごめんなさいみゃ】


「そんなことないよ! 猫はナナのためにしてくれたんでしょ? みんな感謝してるよ」


【ほんと、みぃ?】


 そーちゃん、なみだのあめ、ぽたぽたおちてきた、みゃ。そーちゃん! なかないで、みゃあ!


「みゃみゃ」


 みゃあが、おててで、ほっぺをぽん、すると、さらにないてしまったみゃあ!


「みゃむっ? みゃっみゃああ〜〜〜」


「大丈夫ですのよ。猫様。沖田様はあなたの優しさに感動しましたの」


「みぃ……?」


「猫ちゃん、いい涙なんだよん☆ だから困らないでね♪」 


「自分、ごめんな……さ……」


 私も立ち上がって、沖田さんのサイドテールをさらさらした。これをすると笑ってくれるの。


 ナナもいつのまにか来てて、私と一緒に参加してた。猫に「おきたっちには、サイドテールさらさらをするっスよ!」とおしえながら、沖田さんの髪をさらさらって触る。猫は、にゃむにゃむしてから真似てた。ずっとかわいい〜〜〜!


「シェルターの女の子達は優しいからすぐ泣いちゃうの。いい涙なんだよん!」


 王子くんの言葉に、男性陣が頷く。みんなそう思ってたんだ……。って服部さんも泣いてるじゃん!


「そう……ですね。ベル姉さんも泣いてますよ」


 沖田さんが泣き笑いして、涙を拭ってくれる。


 猫はわたわたしてから、ぬいぐるみに変身した。


「ハチっちの変身能力っス! サービスしてくれる時にやってくれるっスよ!」


「きゃーかわいい!」

「ふ、ふわふわしてる……愛らしい」

「くすくすっ……色々できるのですわね」


 キョウが覗き込んでトントントンとこめかみを叩いた。


「生体反応が無い! 本物のぬいぐるみになれるってことなのか? すげぇ能力だ!」


「みゃう?」


 ぼわんっと煙を出して、猫は戻った。


「猫、抱っこしていいか?」


 猫はスマホに打ち込んでから、キョウに飛び乗った。


【そーちゃん、なかないで、みゃ。ありがとうみぃ】


「うっうっ猫……!」


 沖田さんは名残惜しそうにしてるけど、キョウの手のひらにご丁寧に降りてきた猫は、首を傾げてた。


「平気か?」


「みゃあ!」


「そうか、スマホあったな……ってお前、能力も使ったし疲れてないか⁈」


「みゃむん?」


 服部さんがささっとスマホとタッチペンをキョウに渡すと、打ち込んでくれた。


【キョウ、しんぱい、いらないみゃ】


 猫は、突然力が抜けた。キョウの腕の中で目を半目にして、うと、うと、としてる。しかも、あくびつき。うううううっかわいい〜! 無理させちゃってごめんね!


「悪い、嘘までつかせて……お前はまだ子猫だもんな。眠ることも、大きくなるためには大事なことなんだぞ」


「みゃう、みゃうう!」


 首をぶんぶん振ってる。


「ナナ、お前が一番安心するだろ? いいこいいこしてやってくれ」


 ナナは、「はいっス!」って喜んで、猫を撫でた。


「ハチっち。お話聞けて良かったっス。あとは人間の決まりとかのことを話しておくっスから、眠って待っててっスよ。ねんねして、大きくなるっス。これも任務っスよ! キョウ兄、抱っこ頼んだっス」


 猫はナナに撫でられて、「みゃむ……」って鳴いてからすぐに丸まって寝てしまった。寝顔かわいい〜〜〜!


「寝顔……かわいいです!」

「癒されますわねぇ」


「さて、どうしようか……」


 ユヅさんはまた頭を抱えたけど――笑ってた。

みんなすぐ泣いちゃいます。沖田さんは滅多に泣きませんが、今回ばかりは我慢できなかったそうです。主にナナがすぐに泣くので、みんなティッシュを持っています。ハンカチで遠慮なく鼻をかむからです。ユヅさんは箱ティッシュをシェルターのあちこちに置いていますよ。

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