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第3話 「ならばスマホで戦う」 パソコンを諦め、 スマホ一本でWeb小説投稿を決意。

「……無理だ。」


俺はノートパソコンを閉じた。


静かに。


まるで敗北を認めるみたいに。


キーボード。


変換。


ショートカット。


意味不明な英語。


もう頭が限界だった。


「くそっ……」


悔しい。


情けない。


たかがパソコン。


されどパソコン。


あんなもの一つで、


ここまで心を削られるとは思わなかった。


涙を拭きながら、


俺は机の端に転がっていたスマホを見る。


画面には、


ヒビの入った保護フィルム。


使い慣れた指紋だらけの画面。


仕事でも。


買い物でも。


動画でも。


毎日触ってきた相棒。


「……」


しばらく見つめる。


そして、


小さく呟いた。


「ならば……スマホでやるしかねぇだろ……」


その瞬間だった。


胸の奥で、


何かが少しだけ動いた。


大層なものじゃない。


希望とか、


夢とか、


そんな綺麗なもんじゃない。


ただの、


意地だった。


オッサンの、


しょーもない意地。


「パソコン使えないなら終わり?」


「歳だから無理?」


「オッサンだから遅い?」


……うるせぇ。


だったらスマホでやる。


フリック入力でも、


誤字だらけでも、


遅くても、


書いてやる。


俺は震える指で、


小説投稿サイトの新規作成画面を開いた。


白い画面。


点滅するカーソル。


まるで、


「お前、本当にやるのか?」


そう試されているみたいだった。


深呼吸する。


そして、


スマホを握り直す。


――カタカタじゃない。


――ポチ、ポチだ。


オッサンの、


小さな戦いが始まった。

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