↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
追放された無能王子はサマナーでした。ダンジョンでのんびり暮らします。  作者: セツ


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
13/16

第4章 あの人も転生者……?(3)

 その後も時折、解毒剤の作り方をリリアナに習い、カイトは徐々に調合の仕方を覚えていった。自分が作成した初級回復ポーションや解毒剤が溜まっていくのをカイトはにんまりしながら眺めるのが日課になっていた。


(ククク。そのうちまとめて冒険者ギルドに持ち込み、買い取りをしてもらおう)

 社畜サラリーマンだった前世の記憶から、先立つ物を貯め込む事に勤しむカイトであった。


 リリアナの説明では、作った薬剤の使用期間は保管方法によって違うらしく、異能の〈空間〉能力か、魔法属性では光か闇によれば、時間による影響劣化を防ぎかなり長期間使用できるらしい。

 カイトの作成の場合は常温で3年が限界らしい。ポーション保管庫は高額らしく、リリアナは1台だけ所有しているそうだ。


(俺もそのうちポーション保管庫が1台欲しいぜ。とりあえず劣化する前に早めにギルドに売りに行こう……)


* * *


「大学芋にバニラアイス」発言を聞いて以来、

(リリアナも転生者では?)

との疑惑を抱き、それ以来それとなく注意してみているカイトであったが、決定打になるようなものは今のところなかった。


 社交嫌いで、毒等の薬剤を調合し魔塔へも販売しているリリアナは、貧しいと噂の辺境伯家の中では珍しくそれなりの金持ちであった。だが、王都の着飾った貴族令嬢達とは違い、騎士が着るようなズボンに、シンプルな白衣を好んで着ていた。


「リリアナ姉さんはドレスはあまりお好きじゃないんですか?」

 いつものように調合を教えてもらいながらのカイトの問いに、

「ドレスは動きづらいし、実験の邪魔なの。あ〜あ、ジャージがあったら部屋着に楽なのにな」

 リリアナは溜め息と共に言った。


「ジャージ⁉︎」

 カイトの目がキラリと光った。

「この世界にジャージはありません。リリアナ姉さんも異世界人なんですか?」

 刑事モノのノリで詰問してみた。

「ジャージ……失言だったわ。カイトも異世界人なの? 『リリアナ姉さんも』と言う事は」

 リリアナは質問に質問で返した。カイトはニコニコ頷いた。

「ふふふ」

リリアナも微笑んでカイトを見た。

「仲間がいて嬉しいです!」

カイトはそう叫んだ。


(リリアナ姉さんはどうして転生したんだろ? 猫の女神由来かな……そのうち聞いてみよう)


 カイトはガルス辺境伯家に追放されて良かったと心から思った。異世界の秘密共有できる者がいるとは。


(大学芋にバニラアイス。確かに美味しいよな。エスプレッソコーヒーもあれば素敵)


 カイトは前世、過酷な残業の憂さ晴らしに、スイーツを買い食いやお取り寄せ食いしていた事を思い出し、この世界にない物を恋慕していた……。


(俺は料理できないし、リリアナ姉さんもできなさそうだ。

サマナーは召喚能力。前世のグルメはお取り寄せできないのかな……キャルは異世界に渡ってたんだし、猫の女神の加護でなんとかならんか……。


〈召喚術入門〉では、

>召喚者のソウルや力によって召喚できる存在に差異。


とあったな……パティシエを呼ぶとか、ダイレクトにお菓子の召喚はできないのかな……)

などと漫然と考えていた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。