第33話
「スマホにアプリが登録されていた、と」
スマホを見せて、自分にわかることはそこにある範囲のことだけだと伝える。
「自覚するきっかけはスマホだった。軟禁中はスマホを取り上げていたと報告書にありましたからね」
「はい」
「となると気になるのは、これ、わたしが操作しても機能するんでしょうか。試しても?」
「はい。でも異象を使うには、まずエリア支配をしないといけないっぽいです」
「作業場、みたいな感じですかね……反応しない。いいでしょう。この件は私から青桐さんの方に回します」
「お願いします」
「そうしょげないで。確認を取ったのは、ヒラクくんを連れてシフターハントに出向くからです」
「……シフハンに、オレがいく???」
「公安になったからには、一度はシフターとの戦闘も経験しておいた方がいいというわたしの判断です。抗議のほとぼりが冷めるまでのいいクールダウン期間にもなるでしょう。そこで、シフターハントを控えるヒラクくんに見せるものがあります。ついてきてください。バンリくんたちはこちらで待機してもらっていてもいいですが、どうしますか?」
「オレはいいっす。あいつ苦手なんで」
「私もパス。でも建物から出るときは一報をちょうだい。ついていくから」
「ではいきましょう、ヒラクくん」
バンリが苦手な人のいる場所って、おれ、これからどこへ連れていかれるんだ。




