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 信じらんねえよッ!この間、親方がさッ、僕の手ぇ、引っ張って言うのよ。メンデ、おめえもよい歳だ!おめえ程の腕の立つ者には、任せてえ特別な仕事がある。おめえにしか任せらんねえ。やってくれるか?って、頭を下げるもんだからさ、嬉しくなって頷いたら、親方、満面の笑みで、俺に、小せえ絵を渡しやがった。絵にはよ、牛飼いがいんのよ。羊飼いも奥にいるように見える。何だか訳わかんねえままに親方に、……なんですかコレ?って聞いたら、親方、満面の笑みで、まあ、褒美だ。休暇だと思って楽しんで来いや!って、バンって僕の肩口を叩いたのよ。痛ってえっ!って叫んで文句を言おうとしたら、なんもねえの。


ただ、すげえ、よい気分でさ、見渡す限り草原で、僕は、黄昏時の気持ちのよい空気をめいっぱいに吸い込んだ。なんだこれ、気持ちいいー!って、思ってたら、誰か駆けてくるのよ。僕の方に。


「もう、仕方のない子ね!ご飯の時間よ」


その娘は、作業着らしき服を身に着けた18歳くらいのやせっぽちの、そばかすで赤毛で………あーそう、まるで赤毛のアンみたいな赤毛をお下げにしている女の子。ただ、あの作品のアンとは少し違って、似ているのは容姿だけ。すごく、柔らかい笑顔と優しい声。


僕は、声を出そうとして違和感に気づいた。


「モゥ」(えっ、声が出ない!)


「モゥモゥモゥ」(パニック)

「よしよし、ごめんね、君のお母さんにはもう会えないの。辛いね」

彼女は、僕のパニックを違う事柄と勘違いしたのか、彼女の方が泣きそうな顔をして、僕の目の下ほおの辺りを優しくなぜてくれて慰めてくれた。よく解らないなりに、僕が落ち着けたのは彼女のお陰だった。

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