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404号と言う何とも不吉な数字が並んでる家に住んでいるが、あくまで家の中はオーソドックスで、キレイでも、汚くもない。


圭はドアの鍵を開けてドア開けた。


統一「元気そうやな!」


圭「…間違えました」


バタンっ!とドアを閉める圭。


一瞬本当に間違えたのかと疑った圭だったが特徴のある関西弁ですぐに気付く。


ガチャ!とドアを開ける。


圭「何でテメエがいるんだ?」


統一「なんや?えらい口調が凶暴になったな…」


統一がビックリしたように言う。


圭「おまえのせいだ」


圭は即答する。

もはや先輩後輩の壁はない。

そのくらい今の圭は統一が憎い。


もも「圭!帰ってきたの!?寂しかったよぉ」


ももは俺に抱きつこうとするがそれを阻止せんと、ももの顔を手で抑える。


圭「そんなに寂しかったならお前はこの猿に手を貸すな!」


もも「だ、だって…統一くんがこれで強くなるって…」


圭は統一を睨み付ける。


圭「ま た お ま え か」


統一「ど、どうやら、一つ問題を片付けてきたみたいやな!」


圭「話をそらすな!!」


統一の目線に気づいた秋次はすぐに前にでてあいさつした。


秋次「はじめまして!小早川秋次といいます」


統一「…」


それを見た統一は思った。


『こいつは…使える!』


統一「どうや!こんど初めて会った祝いに合コンとか…」


バシッと圭は統一を叩いた。


統一「何すんねん!」


圭「当たり前だ!秋次くんを猿の世界に引き込むな!」


統一「だって、秋次くん…。かなり男前やからな…」


圭と統一が口論している中、秋次は言った。


秋次「僕のことは呼び捨てで構いませんよ。ところで、合コンって何ですか?」


統一「あのな、男と女が…」


構わず統一を圭は殴った。


そして言った。


圭「気にしなくていいよ、秋次。あ!こいつのことは猿って呼んでいいから」

統一「それにしてもよく帰ってこれたな」


殴られた統一がまた立ち上がって言った。


圭「お前どうやって運んできたんだよ」


圭は突っ込む。


秋次「頑張ってヒッチハイクしちゃいました」


やや秋次のキャラが不安定なことに圭は心配になる。


圭「そのお陰で俺は…」


もも「どうしたの?」


圭は思いだすだけで吐き気を催す。

実際ヒッチハイクでたいした距離を走った覚えはない。

道を聞いて、ただ飛ぶだけだ。

飛ぶというものは非現実的であって、ビルとビルの間や木々を飛ぶという方法である。

最もここでいう"飛ぶ"はどちらにしても非現実的には変わりない。


統一「分かった。どうせ秋次のヒッチハイクした相手が女ばっかりで『ラッキー』と思ったら、自分だけ蚊帳の外やったって訳やな?」


圭はもう一度統一を殴る。

自分の苦労と、統一の冗談で機嫌が悪い。

統一は立ち上がって言った。


統一「お前は先輩を敬う気持ちはないんかい!」


圭「あぁ、疲れた。とりあえず中に入って座ろ」


圭は面倒くさいのでスルーしてリビングに向かう。


統一は気にくわない顔で玄関からリビングに向かった。


秋次「ちょっと待ってください圭」


圭「あ?」


圭は立ち止まる。


秋次「ここらで少し、手合わせしませんか?」


圭「え?手合わせ?」


圭は秋次の発言を聞いて止めていた足をまた進める。


秋次「ち、ちょっと!」


圭「なんで手合わせなんてしなきゃいけないんだよ」


秋次「あなたは私のライバルじゃないですか!」


圭「初めて聞いたわっ!」


圭は秀康と秋次の会話をよく聞いていなかったようだ。

どちらにしろライバルなど圭の頭にはない。


統一「ライバルならやれよ」


圭「お ま え は だ ま っ て ろ」


圭はこれ以上面倒くさかったので話題を変えることにした。


圭「それよりも秋次、学校はどうする?」


秋次「学校?」


秋次は困った顔をする。

学校も行ったことがないのか、と圭は秀康に今すぐ怒鳴り付けたいほどだ。


圭「学校ってのは…」


秋次「いや、知ってますよ名前は。でも、おじ上が『あんなところはいかなくても大丈夫だ』と」


現に秋次は読み書きもできる。

人とも話せる。

基本的な教養はすべてつけられているようだ。

圭が思ったよりも秀康は凄かった。


しかし、なぜ学校へ行かせなかったのか。

先に考えつくことは一族に関してだろう。


あらぬ噂をして、"いじめ"を起こすことによって秋次に苦痛を与えることは容易である。


形成された輪に入るならこの手段はより単純で効率的である。


秀康はそこまで見据えて秋次を学校へは行かせなかったのかもしれない。


学校へ行く以上、圭は秋次が自分の存在できる輪を形成するまで、サポートしてあげなければならない。


圭「今度から俺らと学校に行こう」


秋次「学校…ですか」


圭「大丈夫だ。初めは馴れないが慣れると楽しいぞ」


圭の言葉に秋次は了承した。


圭「じゃあ、今日はみんなで外食でもするか!」


統一「お、ええなそれ」


統一が同意する。


もも「でも、冷夏さんがいないよ?」


圭「そういえばいないな。どこに行ってるんだ?」


冷夏「ここよ」


パリン、というガラスの割れる音とともに冷夏は現れた。


圭「ああ、窓が!!」


冷夏「圭!よけろ!」


冷夏は圭の頭の後ろを手で勢いよく床に押さえ付ける。


圭「いってええええええ!!」


一瞬圭の頭に冷夏の胸の感覚が味わえる幸せなときがあったが、あまりにも勢いよく押さえ付けられたので額の痛みが幸せを上回る。

圭は床にのたうち回る。


圭「何なんだよ!」


冷夏「敵よ!」


圭「敵?」


圭がしゃがんだ場所には手裏剣が刺さっている。


圭「ひっ!なんだ!?」


マンションなので手裏剣がいかに鋭く、危険なものかは目で見て感じられる。


もも「これは…」


どうやら冷夏はどこかに出かけていて、急いで帰ってきたようだ、と圭は把握する。


冷夏は服がところどころ破けている。


圭は窓の外を眺める。


圭「誰だ!!」


黒装束の男が向かい側のアパートの屋上に立っている。


冷夏「伊賀衆よ」


圭「伊賀衆?」


圭は全く知識がない。


統一「つまり忍者や」


圭「に、忍者!?」


ただ圭は驚くしかない。

~の末裔ならまだしも忍者となると訳が違う。こんな服装などは現代では見たことがない。精々コスプレぐらいでしか見ない。

しかし、圭が遠くからコスプレなど感じさせるものではない。

使い古したように薄汚れた黒装束、腰にはかなりの数の武具、背中からチラリと見える刀の柄や矢。


もも「…」


もも「…」


ももは向かい側にいる忍者をずっと見ている。


冷夏「用心しろ。皆、

武器を持っておけ」


冷夏は素手で構える。


秋次「え、僕もですか?」


冷夏「誰あんた?まあ、数が多ければ多いほどいいわ」


秋次は念の為に腰にぶら下げておいた木刀を構える。


統一「いっちょやったろか」


統一が同意したようにいう。


するとアパートにいたものだけではなく周りの建物からも姿を見せる。総勢10人。


圭「ちょ、ちょっと」


統一「なんやねん!」


圭「な、何とかならないのか!?こんなの危なすぎる」


圭は自分の命を心配していたが、ももたちも心配だった。10人を無傷で済ませればいいが、ぶつかれば結果的には双方のどちらか傷つくのは避けられない。


「無駄よ」


圭が言ったことの答えが返ってくる。

聞いたことがない女の声だ。


外から響く声に圭たち一同は一斉に反応して窓を見る。


もも「もしかして…」


「これは東軍と西軍の戦。避けることは許されることではないわ。ね、もも」


もも「やっぱり、私だけではなかったのね。人間に戻ったのは」


圭「人間に…戻る?」


ももは服部家という者ということは圭は前回分かった。

しかし、この話から推察するに外にいる少女も服部家の者ということだろうか。


そして少女は姿を現す。

屋上に現れた少女は周りの黒装束たちよりも重装備だった。


蒼「あいさつが遅れたわね。私の名は服部蒼(はっとり そう)。以後お見知りおきを。そして、久しぶりもも」


忍者にしては口調が軽い少女はそう名乗った。


もも「…」


蒼「それにしてもその様子じゃあそこの男の子は何も知らないみたいね。私がいろいろ教えてあげよっか?」


蒼はそう言って黒装束の端をつかんで、チラリと胸の谷間を見せる。


もも「蒼!」


ももはそれに我慢ならないのか怒鳴った。

しかし、それ以上は圭が止める。


圭「いい。俺はももが自分から言うまで待つ、そう言ったんだ」


もも「圭…」


圭の発言にももは目をキラキラさせていた。


蒼「あ?なにそのくだらない約束は?まあいいわ。服部もも、あなたを反逆者とみなし処分します」


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