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ドーンと佇むのは大きな寺だった。
圭「あ、あの…」
統一「なんや?」
圭「ここで何を…」
統一「何回いわせとんねん!」
圭「聞いてねぇよ!」
このノリのまま連れてこられた圭は半ば切れていた。
それに学校を途中で出てきているのだ。
統一は説明する。
統一「おまえはここで、かつての戦国時代の智将真田幸村の子孫と決闘するんや」
圭「えっ?サナダ?何で俺がいきなり決闘しなくちゃいけないんだよ。しかも、この寺、家のマンションの裏の寺じゃねえか。近いなおい。学校まで無駄足じゃねえか」
統一「行くで!」
圭「だから、聞けよ!」
それなりの理由も聞けずに圭はただ、連れていかれる。
圭「おい、統一」
統一「たのもォォォォー!」
圭「何だよその古典的な挨拶は…」
圭としては戦国武将の子孫と対決するなんで言語道断。
ただでさえ自分の実力がよくわからず、家では腕立てと腹筋ぐらいしかしていない圭は逃げたいくらいだ。
声「はぁーい」
ガラガラ、と声がすると同時に木造の扉が開く。
圭・統一「!?!?!?!?!?!?!?!?!?!?!?!?!?!?!?」
圭と統一は唖然とする。
白と黒の袴を着た女の子。
かなりの美少女である。
統一「生きててよかった」
圭「まったくだ」
それにしてもこの反応、統一も男と思ったのだろうか。
圭は同意するとともに呆れるしかなかった。
その圭にもっと呆れているのは冷夏とももだったのはいうまでもない。
統一「その子が対戦相手の…」
統一は息詰まる。
(やっぱ知らないのかよ…)
連れてくるならせめて下見ぐらいしてこいよ、と思う圭。
優良「真田優良です…」
統一「そうや、そうや!この子が対戦相手の真田優良ちゃんや!」
圭「統一お前なぁ…」
圭は呆れるしかない。
しかし、どうだろう。
圭は改めて真田優良を見てみる。
袴姿だが、何とも可憐で肩までかかる茶髪はサラサラ、容姿も文句なし、むしろ文句があればその者はおかしいというほどの端麗さだった。
(いくらこの子が強くても本気ではやれないな)
ただでさえ圭自身の力を制御できるかも分からない。
それゆえに圭はそう思った。
統一「…」
そんな圭を見つめる統一の顔はあくまで真剣だった。
統一「優良ちゃん。もう始めようや」
圭「えっ、もう?」
優良「分かりました」
そう言うと優良は槍をとる。
圭「もしかして本物!?」
統一「練習用や。お前は俺のを使いーな。ホレッ!」
圭は槍を受け取った。
先に刃物はついておらず槍というよりも棒といえる。
圭「やるしかないか」
圭は嫌々構える。
優良「では、真田階級第二流真田優良!参ります」
優良は大きな声でそう名乗る。
圭「ほ、本田圭。よろしくお願いします」
流れで圭も名乗る。




