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異世界実録路線 少女は魔の現実に立ち向かう  作者: 幻影摩天楼


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第9話 俺TUEEEE系の小説を投稿していたら女神様に選ばれてリアル勇者になって異世界を救いに行きます!!2

「今から10年ほど前、あなた方の世界と異世界をつなぐ道が突如として現れたことはあなたもご承知の事だと思います。それは魔王の作った現実世界への侵略のための道として意図的に開かれたものなのです」


「ちょっと待って。確かに異世界、こっちでは新世界って言われているけど、そんな魔王の手下とかモンスターとかは一度としてみたことないよ!第一、そんなことになってたらとっくに大騒ぎになっているし」


「異世界に行くと人間としての能力がまるで超越的な力が手に入ったように向上するというお話を聞いたことがありますか?」


「うん、それは知ってる。でもよっぽどすごい人しか異世界行っても特別な力は身に付けられないって言うし・・・・・」


「それはすべて魔王が流した嘘なのです。本当は魔王の手下が取り憑くのに最適な人間を選抜しているだけなのです。人々は特別な力を手に入れられるとだまされて異世界に行くように仕向けられ、それによって魔王に操られています。一見すると超越的な力を手にしているかのように見えていますが、実際は魔王の手下に憑りつかれているだけなのです」


「魔王とその手下のモンスターたちは、現実世界では目で見ることができない存在です。あなた方が異世界への道が開いたとき、異世界へ先に派遣された人たち、好奇心でやってきた人たちがいました。魔王たちはまさに人々が異世界にやってくるのを狙っていたのです」


「これを機に魔王の手下は人々に取り憑いてなりすまし、異世界にある磁場には超越的力を得られるという嘘を流布して人々が異世界に来るように仕向け、時間をかけて世界中の主要な地位にある人々を配下に置いていったのです。私の国も彼らに侵略され、もう乗っ取られてしまったのです」


「彼らは現実世界には異世界で持っている肉体を持って来れない。あなたがたの世界では精神体でしか行動できないのでそのような手口を使うのです」


「そしてこの世界と異世界、その両方を救うにはあなたのような素直な人が必要なのです」


「私の力は彼らとの戦いで消耗してしまいました。ですがあなたに少しばかりの力を授けることはできます。私の世界にはわずかばかりですが私の味方をしてくれる城や町があるのです」


「そして、私の力は素直に人を信じれる心を持つ者しか使うことができません。勇者の力の源は人を信じる心です。だから魔王は私の世界で素直な人間をすべて殺すか洗脳して配下にしました」


「そして魔王が現実世界を侵略してきた理由は、現実世界には異世界よりも勇者の素質を持つ者、すなわち素直な心を持つ者が相対的に多いからなのです。ですから魔王は己の脅威になる危険性を持つ勇者の芽を摘み取るべく、現実世界を乗っ取って勇者の素質を持つ心を持つ者に迫害を加えて生きにくい状態にすることで、その素質を持つ者たちを滅ぼそうとしているのです」


「それってつまり・・・・・」


「そう、あなたの不幸は魔王による悪意によって意図的に引き起こされているのです」


「魔王は数十年以上前、まだ大掛かりな出入り口が開く前から散発的に各界で指導的立場の人々を狙って密かな侵略をしていました。それにより人を人と思わない人間が特に指導的立場の人の間に増えてきました。ここ30年くらいで人々の心が急激にすさむようになったのは魔王の工作が原因なのです」


「信じてください。私は本当の事しか言いません。あなた以外にも可能な限り勇者やその仲間としての素質を持つ者たちに私はこのことを伝えて回っているのです。あなたは一人ではありません。どうか力を貸してください」


「あなたにはこれからの戦いのために力と剣を授けます」


そう言って女神は天に向かって祈ると、何か魔法陣のようなものが頭上に出てきて、その中心から1本の剣が出てきた。


「この剣はあなたのステータスを総合的に飛躍させる勇者の剣です。この剣の加護により、あなたは今までとは違う大きな自信と誇りを手にできるでしょう。それと、転生先の私の町などで通用する通貨を差し上げます。これで当面修業しながら魔王を倒してください」


剣と共に、何やら小さな袋がでてきた。中を見ると袋の大きさからは想像もできない量の金貨と思しき効果が入っているではないか!


「こんなすごいお金、本当に僕にくれるの?」


「はい。この袋はまた、装備品を収納しておくこともできますのでお使いください。今の私にできるのはせいぜいこれだけ。このような過酷な運命を一方的に押し付ける身としてはこの程度の対価で慙愧に耐えないのですが・・・・・」


「うんうん!ものすごく役に立つよ!僕今までこんなチャンス貰ったことなんて一回もないし、なんだか決心がついた!女神様!僕行きます!」


「本当にありがとう、サトシ!!」


女神の話を聞き終わった直後、僕の中で激しく燃え滾るものが出てきた。


やっぱり僕はおかしくなかったんだ。生きにくかったのも、生活や学校環境がひどかったのも全部異世界の魔王のせいだったんだ。


これで僕はただの引きこもりなんかじゃない。世界全体を救う勇者になってみんなに尊敬されるんだ。


サトシはこうして異世界と現実世界をともに救うべく異世界へと召喚され、魔王と闘うことになった。





果たしてこれはオーソドックスな異世界転生冒険譚となるのか?


RPGの世界の常識からしても最初から大金と上等な装備をくれたりするものなのか?


サトシは世の中の現実をまだ知らない・・・・・。


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