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異世界実録路線 少女は魔の現実に立ち向かう  作者: 幻影摩天楼


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第8話 俺TUEEEE系の小説を投稿していたら女神様に選ばれてリアル勇者になって異世界を救いに行きます!!1

僕の名はサトシ。


今年で14歳になる一応中学生です。


一応というのは中学生であってそうではないからです。


僕は小学生時代に受けたいじめが原因で不登校になり、中学生になってからも地元の学校は小学校時代の同級生が多い関係で一度も学校にいけていません。それに学校自体、おおよそ勉強する環境になっていません。


親も教師も21世紀にもなって時代錯誤な精神論・根性論に凝り固まっており、何度か訳の分からない民間のスパルタ系矯正施設に放り込まれましたが、到底ついていけずに逃げました。


インターネットの存在が日常生活に不可欠の存在になり、AIの進歩した時代でもあるにもかかわらず、日本の学校は相変わらず閉鎖的で暴力的、そして都合の悪い事はすべて隠ぺいする体質のままです。先生同士でも生徒の目の前でいじめあうし、主張しないと主張できない奴といわれ、主張したら自己中だから黙れなんて言われます。マジで欧米と日本の悪の和洋折衷です。


おまけに内申点という人質を取っているため、生徒も親も教師に逆らえません。学生の時から僕のような貧困層向けの学校に通う子供はパーソナルカードで点数がつけられ、学校に都合の悪い事をすると減点されていきます。それでもヤンキーたちはそもそも世の中に希望を持ってないのか暴力沙汰は絶えません。近づくのもマジ怖いです。


不登校児を助ける会とかいうのがありましたが、なんか変な価値観をこっそり押し付けられそうですぐ辞めました。この会の人たちは僕のような人が弱って従順でいるときにはとても優しいですが、僕らが少しでも元気になって立ち直ったり、会のやり方に異論をはさむと途端に冷たくなりました。僕もこんなとこ合わない、やだといっただけでとても嫌な顔をされました。最後は半分追放のような形で辞めました。


昔から日本の学校にある問題点は、ネットの時代になって解決したかと思ったら大間違いです。実態はかえって陰湿かつ苛烈でしかも硬直化していってます。難しいことはわからないので何でそうなってるのかわかりません。


親からは連日説教ばかりされてきて、とうとう僕は切れて家庭内暴力に及びました。現在は一応衣食住は保証されているものの、親は僕を見て見ぬふりをするようになり、事実上見放されています。


そんな引きこもりの僕の唯一の生きがいは、ネット上の小説投稿サイトで小説を読むことと、僕なりに考えた小説をせっせと投稿することです。


僕にとって外の世界とつながる唯一の手段はネットです。


その中でも小説投稿サイトの作品はしょっちゅう見ています。

少し前からやたらと投稿された作品がアニメ化されていて、ここに僕は一つの希望を感じたからです。


外の世界から疎外されている僕にとって、小説を書くということそのもの、そしてそれを他人が見てくれるということ、もし人気が出ればもしかしたらアニメ化されて周囲を見返せる希望があるという単純な理由でしています。


少し前より、現実から異世界に生まれ変わって活躍する異世界転生ものというジャンルがいわゆるライトノベルの世界でも主流になっています。


それらの作品に登場する主人公は大抵僕と同じような引きこもりとか、社会の落伍者のような少年が多かった。そんな僕と似た境遇の主人公が超常的な能力を身に付けて異世界で活躍する話が続々アニメ化されていきました。


昼夜逆転の生活をしている僕は必然的に深夜アニメを見る機会が多いのですが、この異世界転生ものを見ていく中で、無意識のうちに自分を主人公に重ねている自分がいました。


気が付けば僕は自分が現実とはかけ離れた超人のような自分像を夢想して、その自分が異世界で大活躍して女の子にもモテモテな自分を書くようになっていました。


自己満足だって?それでもいいんです。どうせ僕の気持ちなんか誰もわかってくれやしない。自己満の世界で何が悪いってんだ。手足を縛って戦場のような学校に放り込んで耐えて当たり前って?平和とか人権とか口酸っぱく授業で言ってるくせにその直後に口汚くののしってたあの人らが言うところの軍国主義とやらの体罰とか怒号とか理不尽を浴びせて当たり前という取り付くしまのない態度でくるくせに。


素直にしてたら物わかりが悪い奴なんて言われるし、きちんと確認してたら要領が悪いなんて言われるし。わけわかんない。




「サトシ・・・。サトシ・・・・・。聞こえますか?」


「誰、僕の名を呼ぶのは?」


「私の名は双剣の女神ミーシャ。異世界からきた女神です」


「えっ、異世界から来た?もしかして新世界の事?」


暗く締め切られ、ろくに換気すらされていない僕の部屋に突然光が差し込み、アニメや漫画の世界でしか見たことのない女神様が現れた。


こんなきれいな人、アニメや漫画でしか見たことがありません。


そんな女神が僕の散らかった部屋にやってくる。これは現実なの!?


大昔のギリシャあたりのような白い布の服を着て、神はブロンドのロングヘア。その顔はハリウッドとかの女優さんをしのぐくらいきれいだ。腰には同じ長さのヨーロッパあたりで使われていたような剣を2本差している。ああ、だから双剣の女神って名乗ってたんだな。


何年も嗅いだことのない生命力に満ち溢れた空気。こんな時代にこんな雰囲気があったなんて。


「突然あなたの部屋にお邪魔して申し訳ございません。改めて、初めまして」


「は、初めまして。あの、いったいどうやってここに入ってきたんですか?」


サトシは女神に質問すると、彼女は丁寧なしぐさをしながら答えた。


「私は女神。時空を自在に行き来出来ますし、現世での建物の壁など簡単にすり抜けられます。それより、今日あなたの下にこうしてきたのには理由があります」


僕はこの女神さまが何を言っているのか最初一瞬だけ分からなかったが、すぐに理解できた。


これはもしかして異世界への転生とかのパターンじゃない?


「異世界。あなたたちの世界で言う新世界。つまり私の故郷。それを悪い者たちから救ってほしいのです」


ほらやっぱり異世界転生もののワンシーンじゃん。てか、ほんとにこんなこと現実にあるんだ。オカルト話じゃないんだ!!


「異世界を救ってほしいってどういうこと?ちょっと話が分かんない・・・・・」


ミーシャと名乗る存在は、顔に憂いの表情を浮かべてサトシに告げた。


「あなたが戸惑うのも無理はありません。あなたを含めてこの世界のほとんどの住人は現実世界と異世界の関係を意図的に知らされていないのですから」


「それってどういうこと?新世界は確かに割と勉強とかスポーツとかに秀でたエリートになれるような人が研修とかで行く場所で、アニメとかと違って魔王とかモンスターはいないはずだけど」


「それは嘘です」


女神ははっきりとした口調で訴えるように言った。


「あなたの住んでいる世界は、実は異世界を支配する魔王によって合わせて支配されているのです」


「え、どうゆうこと・・・・・」



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