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64・幾何学的死角・アウトサイド

(さて、もうあの手だけでーす。ちゃちゃっと片付けるでーす)


二刀流の場合にはもっとも安全で有利な空間は大刀側の外側になる。


今回の場合は逆二刀流なので右手の小刀は、自分の左外側までカバーしようとすると、身体がねじれ非常に弱くなる。

左手の大刀も外側に大きく開いた敵を斬るには、一度剣を引き戻さなければならないので、どうしても出遅れるのだ。


(で、この弱点の理合より、倒し方が導びかれまーす!行くでーす!)


「ハァー!」

気合いを入れながら重心を移動し、瞬間的に飛び出せるように溜めをつくる。

例えると、弓から矢が放たれる寸前だ・・・


オルレアンが爆けた!


「ラッシュ!」


オルレアンがデストレーサの円周を使い相手の左外側、すなわち大刀のさらに外へ回り込むように斜め前に踏み込む!


ここは二刀流・今回は逆二刀流にとっての“幾何学的な死角”になる。小刀での防御・アタホが届かない位置から、相手の無防備な左面や左小手を最速の直線で捉えられるのだ。


太刀の反対側の外・アウトサイドの死角に消え、そこから左面を叩いた。

剣を加速させる為に左のガントレットで剣の刃を押す!

「いっけぇーでーす!」


“ガン!“

“カラン・・・”


左面を打たれた事で黒マスクが外れ床に転がる。



「ショウブアリ!」


「ステップ・バック!」


『うわぁーーーーーーーー!』

『すごい!勝ったぞ!!!』

『いいぞ!フリーダム!」

『おめでとー!』

『フリーダム!フリーダム!フリーダム!』


会場はフリーダムコールと拍手が鳴り響く!

我々はそれに応えるように手を振る。


B国C国のVipの席を見上げると何やら騒がしい。

我々の控え側に戻ると厚子さんが電話をしていた。

「分かりました!伝えます」


電話を切ると俺たちを見る。

「剣聖から連絡です!BC国の新新造人間のリミッターが解除されたので無差別に人に襲いかかります!チームフリーダムはこれに対応して下さい!」


「はい!?、剣聖は何処にいるんですか?」

「択捉島の研究施設よ、特殊部隊と共に制圧したわ。その際研究者と両国の首相はその場で処理しました。本物だったそうよ。ただ一番狂ってる2人の研究者が行方不明になってるらしいわ」


「たがら戦争って言ってたんですか・・・」

「こんな研究は辞めさせなくてはいけないのよ!研究者の死でリミッターが外れるようになってたらしけど、この試合が終わったら自動的にこっちのリミッターは外れるようにしてたらしいわよ」


反対側に居た新新造人間が顔を上げる。

「目が赤い!」

「来るわよ!剣を取って!早く!」


刀掛けから急いで千織を取る。

「えっ!増えてる!!」

選手の8人だけで無く、付き添いの8人も新新造人間だったらしい。

ふらりふらりと歩いてくる。


「そうだ奴隷どもやってしまえ!」

上からこっちを見ていたC国のヒゲもじゃの幹部が怒鳴る。

“パン!”

乾いた音とともにヒゲもじゃは崩れ落ちた。

戦闘中なのによそ見して撃たれたようだ。


観客はスタッフによって避難が始まっている。

まだ半分ぐらい残っている。


そこに上から観客席に向かって何かが投げ込まれる。

“ドガーン!ガーン!”


『うぎぁーー!』

『ギャーーー!』


爆風と共に悲鳴が上がる!

「信じられない・・・自爆テロよ」

BC国の生き残っている幹部が、上の席から下の観客席にダイブしている。

こいつらまともじゃ無い・・・












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