57・大会種目チーム分け
「大会種目が決定した」
試し斬り・袋竹刀での立ち合い。
試し斬りは土壇は丸めた畳表1本斬れば1点。
立てたものは左右の袈裟と切り上げと水平の6太刀を2本の丸めた畳表で行う。斬り落とさずとも8割斬れていればOKで最高は6点とする。
参加人数は4人。
袋竹刀の試合は先鋒・次鋒・副将・主将の4人による団体様だ。
試斬はコオジ・ユキナ・レニ・和光
立ち合いは先鋒ラクシュミー・次鋒イオリ・副将小桃・大将オルレアンとなった。
これから午後はチーム毎で稽古する事になった。
我々は無二剣聖、立ち合いはダルタニャーン剣聖が指導する。
デストレーサが基本となる。
「ヘッドマスター!ここは踏み込むですか?」
「剣聖!円をは前後どちらで進んだ方が有利ですか?」
(なかなか熱いな!)
熱い立ち合い組を横目に我々は四股を踏む。
「試斬において四股を踏む事は合理的な身体操作の稽古になる!」
「へぇー!」
「斬撃に耐えられる体幹を作るのだ。しっかりした体幹を作らないと腰が引けたり、インパクト時に身体がブレると刃筋はブレて通らないからな!」
『はい!』
「腕の力だけで斬ってはいけない。下半身の重さを剣に乗せる事だ。四股を踏む事によって股関節が柔らかくなる。そうすると腰を落た姿勢のまま動けるようになる。さらには落とし込みが使えるんだ!」
「落とし込み?」
「そう、まとめでやっていただろう?刀を上から斬る時に身体も一緒に落とし込む・沈み込ませるんだ。そうすることにより身体の威力が剣に乗るのだ。剣に身体のスピードを乗せるのだ!」
それが終わった後は重いリグナムバイタの長い振り棒をゆっくり振る。
で、何故か俺だけ全身甲冑を着ている・・・
(つっ、辛い・・・)
その後は試し斬りだ!
千織の外装が出来上がって居ないので、今まで通りの綾波を使う。
(これもとても良い剣だと思うけどなぁ)
畳表巻きの前に立つ。
一度刀を当てる。
初めての人は間合いが近いのを驚くはずだ。
刀が届く範囲の斬り合いと言うのはとても近いのだ。
剣道の飛び込み面があるが実戦では難しい。
出来ない事は無いが、その一撃でトドメを刺せるかと言うとまぁ無理だ。
逆に斬ったあと胴がガラ空きなので刺されたら終了だ。
試し斬りは最近やっているのでやっと慣れてきた感じだ。
レニが右足を出し右上に大きく振り上げる。
剣を振り下ろし左足を後ろに引く。
“バッ!”
濡れたタオルを叩いたような音と共に。
畳表が落ちる。
「レニどうだ?」
「あんまり違和感ないかな?」
普通は畳表だけをまくのだが、今回の大会では直径3センチほどの竹が芯材に使われ難易度上がっているのだ。
「どれ俺も1太刀いいか?」
コオジがレニにタオルを渡す。
レニはそれで刀を拭き鞘に納める。
みんなで畳表の正面に回る。
コオジが剣を左八相に構える。
「ムッ!」
“バッ!”
「芯の竹があっても関係は無いな」
ユキナに代わる。
剣を振り上げる。
「やっ!」
“カッ!”
「あっ!斬れなかった・・・」
途中で剣が止まってしまった。
「ユキナとコオジのは小太刀だから片手の方がバランスが良いぞ。身体の沈み込みをつかって片手で斬ってみろ。とにかく剣に身体の動きを乗せるんだ。もう一回!」
無二剣聖のアドバイス通り、ユキナは片手で振り上げ体の流れを剣に乗せた。
“バッ!”
上手くいった!
「この剣あたしに向いてるかも!一体感がある」
「じゃあ俺も斬ってみる」
甲冑を着たままだが、脇構えに構えそのまま斬り上げる。
「やっ!」
“バッ!”
「うん、全く手応えが無い・・・」
「それはちゃんと斬れてるからだよ。このまま続けて身体に感覚を叩き込め!」
『はい!』




