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54/66

54・葉山ラボ・3

海の香りが心地よい。

ユキナはベットの中で幸せそうに寝息を立てている。

起こさないように出てシャワールームに向かう。

ユキナとは合宿前に入籍し、その時の約束?で朝飯は基本的に俺の役目になった。


作務衣に着替えキッチンへ行き昨日買ったクレオパトラをカリタNEXT G2でひく。

エスプレッソの極細ひきには使えないが、その他のコーヒーなら家庭レベルでは最高クラスの電動コーヒーミルだ。


コーヒーポットに火をつける。

メリタのドリッパーにひいたコーヒーを5杯入れ、そこに熱湯をまんべんなくかけ蒸らす。

昨日、焙煎したばかりなのでもこもこと膨らむ。

クレオパトラはクセがなく飲みやすいコーヒーなので好む人は多い。

俺は酸味がきいてフルーティーなモノが好みなのだが、ユキナはこのクレオパトラがお気に入りなので朝はコレにしている。

朝以外ではエメラルドマウンテンやモカイリガチャフィを飲んでいる。

たまにスノートップってとこだ。


部屋にコーヒーの香りが広がる。

冷凍庫から鎌倉ハムとレタストマトを取り出す。

野菜を洗いトマトを切る。レタスはちぎる。

バケットをまな板に乗せ左手で起こし、バケット横を自作包丁で切る。

こう立てて切るとフランスパンの横は硬いので、潰れる事なく切れる。

さらにサンド出来るように包丁を入れる。


軽く焼きバターとオリーブオイルを塗る。

ハム・チーズ・レタス・トマトと重ねていく。

(えっと真ん中にマヨネーズを少々っと・・・)


「コオジおはよー」

シャワーを浴び部屋着に着替えたユキナが入ってきた。

モーニングカップにコーヒーをいれ、ミルクをちょっといれ出す。


バケットサンドとインスタントのクラムチャウダースープを添える。


「うまっ!コオジこれうまっ!」

「それは良かったw」

「後でお散歩いく?」

「ちょっと処理が残ってるから、それが終わったら良いぞ」

「じゃあ森戸大明神」

「わかった」

(ふふふっ、これで子宝石ゲットね!みんなの子宝御守りもゲットよ!)

 

何かたくらんでニタニタしているユキナに、洗い物を任せラボにいく。


ハッチを開けマテリアルを取り出す。

「出来た・・・千織(ちおり)

これが俺が今現在作れる、最高のマテリアルだ。


「さてと・・・」

外殻を取り除く為に酸に漬ける。

2時間程漬けたら上げて洗浄するようにタイマーをセットする。


さて2本目に取り掛かるとするか。

とにかく少しでも完成を前倒ししたい。

と言うのもこれで完成では無いのだ。

この状態ではただの高密度の刀状の鋼だ。

ここから伝統の火造り焼き入れや研ぎの工程になるのだ。

研ぎは肌を出さないようにする予定だ。

刃どりもしない。


また最初の工程、真空排気を行う。

昨日より手際が良い。

(加熱・加圧に入ったら神社に散歩でも行くか)


この新マテリアル千織(ちおり)で作った剣が全員の真打となる。

自分はクラフトマンでは無く刀匠と思っている。

(俺の剣は降魔(ごうま)の剣になるといいな)






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