29・AF地区戦・お昼休み
イオリをサポートカーに連れていく。
「ほんとムカつくヤツらね!」
「あの和牛ステーキ弁当は無いわぁー」
「お花見気分になっちゃうね」
レニは車のハッチバックゲートにタープとテーブルを出し、昼の準備をしてくれていた。
野菜たっぷりのタコスだ。
飲み物は水か緑茶と麦茶だ。
レニに訳を話して同じチームになった事を伝える。
「うわー!イオリンと同じチームになって心強いよ!」
「レニたんよろしくお願いします!」
「みんなは食べてて!俺はスポンサープレートを鞘に着けるから」
「はい!お先に!」
鞘に瞬間接着剤を塗りスポンサープレートを嵌め込む。念のためクリアシートを貼り落ちないようにしておく。
古い鞘のスポンサープレートを見るとソコ・シャナルの文字は消失していた。間違いなくスポンサーを降り撤退している。
(バカ息子の一言で撤退するなんて残念な企業だな。)
イオリが使ってたギミック剣の所有権も、ホームページで57万で売られていたのですぐに購入し決済する。
これで使っていても文句は言われ無い。
衣装はイオリの自前なので問題は無い。
PCでチーム名変更とスポンサー変更をする。
「よし、終了!」
昼飯を食べに車内に戻った。
レニは口いっぱい頬張りモゴモゴしている。
小桃はそんなレニをかまっている。
イオリはピクルスを乗っけたタコスを、おとなしくよく噛んで食べている。
「ところでイオリは何であんなに目の敵にされてるんだ?F地区の1位だろ?」
「ん?振ったからじゃないかな?」
「振った?」
「御曹司に告られて振った、なんか演舞女子を全員恋人にしたかったみたい」
「え?」
「“俺のハーレム”ってチームのことを言ってた」
「はぃ?馬鹿じゃないのその人?」
「それが原因だと?」
「たぶんと言うか・・・間違い無い」
「振られた腹いせ・・・」
「めちゃかっこ悪い・・・」
「それモゴモゴ・・・ださモゴモゴ・・・」
「レニちゃんはお口に入れたままお話しはめっ!」
「すみましぇんモゴ・・・」
「だってあの背高の眼鏡君嫌いだし、そもそもわこーと婚約してるから無理だし?」
(いえいえお嬢さん婚約してないから・・・子供の頃の約束なんて無効だから・・・)
「そうよねぇー、はあ〜しょうがないわねぇ、じゃあここで勝って全日本に出場になったら第3夫人として認めてあげるわね!」
(はい?小桃さん急に何言ってるんですか?何か聞こえましたが!?)
「はうー!!!!!、やっやっやっ!やります!全力で頑張ります!」
“フンスっ!”
鼻息が荒い!
「グスッ・・・良かったモゴモゴでしゅ・・・」
(レニは美少女なんだから、泣きながら喋って食うのは辞めた方がいいと思う・・・)
「そうだわ!もっと広いベット注文しておくわね」
(はい?ちょっと小桃さん!イオリ来る事内定してませんか!)
「もしもしーお値段そこそこニワトリ神田店ですかー?成桃堂の小桃でーす。はーい、いつもお世話になってますー、ワイドキングサイズのベッド明日届けて下さい。古いのは引き上げでお願いします」
小桃がイオリとレニをみてニヤッとする。
「フッ…イオ、レニOKよ!」
「はい、こもー!私一生付いて行きます!」
「ラジャ!小桃姉さん!」
何か強い連帯感が生まれていた・・・
(俺の嫁増えるんか!?、いやもう増えてるんか????)
「あっ、イオリンご飯食べたら、お水飲んで素振りしときなよ」
「うんレニたん、もちろんだよ!」
(なんかイオリが表情豊かな明るい子になってる・・・)




