21・全日本へ!
県大会の点数が少ない順に演舞される。
6人中の中部B地区の2人が終わった。
マイナス400点台と地区戦にしては低い点数の演舞となった。
次はレニの番だ。
“ハジメ!”
UKは土。
そつなくこなすが2度ほど柄に袖が引っかかったが、マイナス192点とまぁなかなか良い点数だ。
一度中央サークルまで下がり1分ほど時間を置く。
“フリーハジメ”っとデジタルボイスが響く。
ざーんーこーくな〜♩
音楽と共にゆっくり上に伸び上がるように抜きはじめる。
鞘のクリスタルも順々にゆっくりふんわりと美しく光だす。
『わぁ!』
拍手が起きる。
長い刀の抜き方だが長柄の場合も、着物の袖が下がるので引っかからずに抜きやすい。
抜いた後は大きく右足を踏み出し刀を立て、鞘を裏返しスポンサー名を見せ姿勢をホールドさせる。
“ポージング”と呼ばれる姿勢を固定した見せ場だ。
裏のクリスタルの発光がスポンサー名を浮き出させる。
さすが厚子さんだ。
その後は大きく円を描きながら演舞を行なった。
中央のサークルにもどり最後のポージングだ。
右手で柄頭付近を握ら直すと刀が長くなったように見える。
そのまま大きく回転し片手で縦に切り素早く剣を納め、鞘を裏返しスポンサー名を見せながらそのまま5秒待つ。
“ヤメ、タイジョウ!”
刀を鞘に完全に納め一礼をして下がる。
さて合計点数は・・・
マイナス277点
なかなか良い点数だ!
レニの次はB地区の1位の演舞だ。
マイナス320点と振るわない。
やはりレベルの高い関東対決になった。
C地区の2位の演武が始まった。
彼女も勝負をかけて来た。この地区戦から4寸伸ばし2尺8寸の刀を使い出したのだ。
さすがに3尺は長いと感じたのか2寸ほど短くなっている。
“ハジメ!”
演舞が始まる・・・火の形だ。
マイナス189点
皆に共通するがUKの点数はほぼ同じだ。
フリーの点数で決まると思って良い。
中央サークルに戻る。
“フリーハジメ!”
ざーんーこーくーな〜♩
この曲は大人気で使う人が多い。
斜め前に大きく踏み出しながら刀身を出す。左手で鞘を引き、剣が抜ける瞬間で横を向きポージングをする。
上手い!
これで鞘のスポンサー名が良く見える!
会場に拍手が響く!
そこから溜めた後、右手首を返し剣を全部抜く。
”ジャ”
鞘の入り口の鯉口を削った。
反りの無い西洋刀だから日本刀のように反りを使った抜きが出来無いので、鯉口が開くギミックを付けたりするがその作動が遅かったようだ。
全体的に卒なくこなした、あとはサークルに戻り最後のポージングだ。
くるくる周り剣を天に高く上げる。
刀身に埋め込んであるクリスタルが光る。
その刀身をクルリと回すと裏にスポンサー名が出て来た。
そのまま両手で柄を握ると、天を突くポージングをし演舞を終えた。
“ヤメ、タイジョウ!”
マイナス249点!
暫定1位全日本選手権の出場権を確定した!
最後に演舞する剣士はC地区の1位だ。
レニの全日本の出場者はこの剣士の点数で決まる。
それにしてもデカい!
めちゃでかいツーハンドソードだ!
剣を抜いたままサークルに入る。
抜刀スタートだと何点が減点される。
“ハジメ!”
剣を平正眼に構える・・・水の型だ。
淡々と進みマイナス186点と最高得点を叩き出した。
さすが県大会優勝者だ。
サークルに戻りフリーを始める。
おしーえてーおしーえーてよ〜♩
この解く歌も人気がある。
手を柄にかける。
“ガシャン!”
刃のカバーが床に落ちる。
クイックリリース方式だ。
以前はフロッグと言うタイプが多かったのだが、最近の大型剣は鞘が分離するこう言うタイプが流行りになっている。
完全に分離する事により鞘が演舞の邪魔をしないので、アクロバティックな動きが可能なのだ。
だかどう収めるかが問題だ。
最後は刀を納めた方が圧倒的にポイントでは有利なのだ。
“鞘を拾って納めて装着”が難しく逆に減点を食らうことが多々あるのでそこの点数は捨てているようだ。
刀を納める者はいない。
これは高得点になりそうだ。
センターサークルに戻る大きく振りかぶり右足を前に踏み出し左膝をつけると同時に剣を振り下ろす。
“ビユゥ〜”
剣が風を切る音がする。
“カッ!”
『あっ!?』
剣が止まらず床を切ってしまった!
大減点になる恐れがある!
“ヤメ、タイジョウ!”
マイナス330点!
剣士はガックリと膝をついた。
BC地区戦の優勝者はタオ剣士、準優勝はレニとなった。
ウチの嫁2号が全日本のキップを手に入れた!
めちゃ嬉しい!
小桃も大喜びだ!
「今日はお祝いのチキン南蛮だよ!」
うちは誕生日やお祝いの時は特大のチキン南蛮と明太子ポテサラを作るのだ!
これがめちゃうまいのだ!
ひゃっふぅ!




