20・BC地区戦開幕
「レニちゃん!レニちゃん!朝だよ!」
「はっ!朝っ!こっ、小桃姉さんすみません!」
「もぉー!本番前日は気分が高まってるとは言え、あんなにおかわりしちゃうと旦那様もびっくりしちゃうよ!」
「あわゎ…いえ、その…」
「もう!レニちゃんはおねだりさんね!肉食系かしら?」
「へぅぅー」
「あっ、レニ起きた?」
「ひっ、ひゃーーー旦那しゃまおはよーござりマシュー!」
「スッキリきりした?」
「だっ、大満足でしゅぅ」
“プシュ・・・・・・”
「旦那様!レニが寝ました!」
「小桃さん叩き起こして下さい!」
「らじゃ!」
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今日の朝ご飯は駅蕎麦にした。
俺はかけ、小桃とレニはコロッケ。
「このコロッケカレーだね!」
「お蕎麦に合いますよね」
蕎麦湯を入れスープを飲み干すとお腹が温まって目が覚めた。
蕎麦屋を出て六角橋行きのバスに乗り県立武道館に向かう。
いよいよ今日から地区戦の幕開けとなる。
BC地区が施設使用の予定で他の地区より2週間早く開催されるのだ。
レニはC地区繰り上がり3位なので全く注目されていない。
そのせいかリラックスしているようだ。
演舞構成も見直し制定のユニバーサル・カタはとにかくミスが無いように。
フリーは大きく動き、派手なアクロバティックな技は少な目にした。
そしてこの数ヶ月の朝の健康方法でかなりスムーズに動ける様になったはずだ。
とにかく減点を少なくしようと言う作戦だ。
これで長柄が使いにくければ、何かしら考えなくてはならない。
シンプルに行っても良いと思うのだが、そうするとA Iの判定がどうなるのかがイマイチよく分からない怖いところだ。
レニは桃じいちゃんが“さすがだ!”っと褒めていたから足捌きとかは間違い無いだろう。
「じゃあね!応援してるから頑張るのよ!」
「はい!もぉー結婚して良かったです!勇気100倍です!」
選手控え室に進むレニと別れる。
我々は時間があるので暫く弓道を見学する。
弓道も昔と違い的に当たらなくても良くなった。
とにかく美しい射形が勝利への道だ。
その為、めちゃ柔らかい弓が好まれるようになった。
実はこれだと的に当たらないどころか、届かないのだがそれでも良いらしい。
“当てるのでは無い”らしい。
来年からは“居弓”と言う、矢を使わない射形の競技も始まるそうだ。
弓道場を登り、大会会場入り口側の席に着いた。
着替えを終えた剣士が刀を持って集まってくる。
よくわからないおっさんの話が終わり試合が始まる。
UKとフリーの合計点でマイナスポイントが少ないほど勝利となる。
地区戦は1試合マイナス200〜300が上位入賞の目安となる。
上位2名は全日本戦に進む。




