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安らぎ
見渡せば花畑が広がっている。沙羅蒼樹の花々。心の風が僕の頬を伝い、甘い香りが届く。燦々と光る太陽が僕の心を温める。嫌な月は身を隠し生き物は姿を見せない。
僕だけの世界、僕のためだけの世界。
最高だ。
数歩歩いてみる。息切れはしない、体も痛くない。だから走り出す。右足も左足も思ったように動く久しぶりの快感。髪を揺らす心の風は追い風になって僕を押してくれる。
この世界は僕のためのもの。
素晴らしい。
誰もいないこの世界で、僕と花しかいないこの世界で、僕は笑う。声を出して笑う。
風は僕の笑い声を運んで広げてくれる。僕の声はやまびこのように平野を駆けて、そうして僕に戻してくれる。太陽は優しく微笑み僕も微笑む。
走り疲れた僕はゆっくりと腰を下ろす。花々の上に倒れ込む。
絨毯よりも何よりも柔らかくて暖かい。優しくて楽しい。綺麗で美しい。だから嬉しい。
走り疲れた僕はそうしてゆっくりと目を閉じる。気のせいか、やけに瞼は重くて勝手に、まだ楽しいことをしたいのにそう、勝手に…目を閉じて僕は眠る。
…
…
お主さま…
オキテ




