歴史の灰から蘇る。宿敵は神は甦った。
全身に電気が走る。体が硬直したのち背中から翼が生える。顔は細くなり、指は統合される。前腕は退化し、なくなる。体から炎が生まれ体が浮く。巨躯の悪魔は持ち上げた長剣を固定したまま後退りする。椅子に座る国王はたじろいだ。
僕は、一体。
炎を纏った体躯が浮き上がる。炎に包まれた翼が持ち上がる。それは僕だった。
祝詞言葉を聞いて…聞いたからか…
僕は右腕に力を入れた。右腕からフレアが発生する。燃え上がる体表が牙を向いた。床に、壁に、目の雨の悪魔に、炎が燃え移る。
全て燃える、全て燃やす。これが僕だ。意識は続く、この僕の意志は続く。
国王はたじろいで椅子を立つ。戦闘意識はないようだ。だから暴れてやろう。僕は、僕は、炎を纏った怪異に成り上がったのだから。悪鬼から人間に成り上がってまた僕は成り上がった。
炎は全てを包む。じきに悪魔の姿は見えなくなる。長剣を持ったあの悪魔はまっさきに焦げる。太陽で生きているのなら暑さに強いだろうに。
僕の炎は全てを破壊して焦がす。
そして最後にその宮殿の屋上を燃やして飛翔した時あることを悟った。
ここは太陽ではない。月だったことに。
そして宮殿の外に逃げていた悪魔やあの国王の姿が見える。彼らは僕を見て以上に恐れて泣き喚く。
世界征服した国家。その国王と側近。なぜ恐れるこの僕を。
奴らは、彼らは僕を指差してあわてふためいて逃げながら口々に言った。
「不死鳥が再来した。」と。
絶滅種不死鳥は歴史の灰から甦ったのである。
この僕は不死鳥。けれど意識は無くならない。それは僕が、不死鳥だから。




