A-018.1102.1732 ミルカマ戦1
鮫浦副隊長のミーダも、区別して感じ取れるようになった。
遠方でもある程度位置が分かる。海辺に向かっている。
高度を上げると海までの視界が開け、目標を視認する。
「あれは……巻貝?」
白く巨大な貝殻は神秘的な光を放っている。無数の棘が突き出し成長する様子は、まるで独立した生き物のようだった。うねる棘たちは獲物を探っていたのか、一斉にわたしの方へ向く。背中をゾワリと恐怖が駆け上がる。
「!」
棘が発射された。煙を吹かしながら、まっすぐこちらへ向かってくる。
ヒカリが旋回し回避するが、次から次へと飛んでくる攻撃は苛烈だった。すぐ横をかすめる高精度の砲撃。囲い込むような弾幕。発射タイミングのずらし、偏差撃ち。
ただの連射ではない。読み間違えれば当たる。
「こんなに遠いのに見えてるの……?」
「きぃ」
「え?」
ヒカリは目をパチパチしながら訴えてくる。そうか、わたしもやってることだ。ミーダ感知でこちらの位置を正確に把握している。
『ヤズさんの推測では、魔石獣はミーダを取り込み総量を増やすために活動してるらしい。人間は他の生物と比べてミーダの含有量が多い。だから人里を襲うってわけだ。とりわけお前は大量のミーダを持ってるから狙われるかもな。気をつけろよ』
お前呼びは気になるけれど、鮫浦副隊長の忠告通りかもしれない。
ビュン!とまた攻撃が横切る。東京基地を超えた先の山に着弾した。
とにかく海上に行こう。わたしたちが避けると、町のどこかに落ちてしまう。被害を抑えたい。
ひゅー、と風切り音が聞こえ、ヒカリは回避の姿勢をとるが、今度はこちらまで届かなかった。
跳び上がった鮫浦副隊長が砲撃を打ち落としたのだ。
「あ」
歓喜は束の間。巻貝の魔石獣は次の手を打っていた。
お疲れ様です。
魔石獣の習性について軽く言及しています。魔石獣は死にかけた生物からミーダを取り込むことができます。取り込む原理までは湾野班長もまだ知りません。とりあえず、魔石獣の向かう先はミーダ(=エネルギー)がいっぱい摂取できそうなところ、ということでお願いします。
ミーダ感知についても触れていますね。情報伝達が行えない環境でも位置が分かる。すごい便利ということでお願いします。
更新は一週間後、7月10日の予定です。
よろしくお願いします。
次回は、頑張れ鮫浦副隊長。




