表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
84/88

R-027.0721.1203 闇市へ行こう!


「で、どこいく?」

「んーそうですねー。鮫浦先輩はなに食べたいですか?」

「なんでもいい」

「聞いたのが間違いでしたー」

 とりあえずぶらぶら歩いてみる。山羊のひづめに踏み砕かれた家屋の再建が始まっていた。東京基地が主導する復興事業は、継目の采配によるものだ。

「復興進んでますねー。いなくなってしまった人は戻ってきませんが……」

 都合上、死体のほとんどは一か所に集められ火葬された。険しい顔をしていても、一人として泣く者がいなかったのが印象に残っている。焼いたにおいが鼻の奥にこびりついて離れない。

 眠らせた山羊は自衛隊がかっさらっていった。ヤズさんは強く抗議したが、受け入れられず。眠らせてすぐ切り落とした片角のみ、回収できていたのが不幸中の幸いとなる。泣いて喜ぶヤズさんを初めて見た日だった。その後の言及もない。少し不思議に思ったが、心に留めるに終わった。

 政府も時折おかしな挙動をする。俺たちも独断で情報を集める必要性を感じ始めた今日この頃。

「鮫浦せんぱーい?聞いてますー?」

「ああ、悪い」

 隣から覗き込む後輩に気づく。

「もうー、鮫浦先輩は闇市について知ってます?」

「いや。闇市?」

「最近、裏社会の人事が変わったらしくて。物資の少なさを憂いて、地下に送られるはずの物資を横流ししてるらしいですよー」

 こんな田舎に裏稼業がいたとは。

「でも闇市だろ、法外な値段がついてて手が出ないんじゃないのか」

「と思いますよねー。けどどうも話が違うみたいで」

「ふーん」

「あははー気になりますよね?」

「まあ、」

「じゃ見に行きましょっか」

「え?」

「今から」

「めしは!?」

「あははー闇市で買えばいいんですよー。さっ、決まりましたね!潜入調査に行きましょー!」


 昼休みが、偵察任務に早変わり。


お疲れ様です。


地上東京では死がわたしたちよりも身近です。六・八だけでなく、日常的に魔石獣の現れる地上では不慮の死の発生率が高いです。日銭を稼ぐ者たちには、埋葬を満足に行う余裕もありません。地上に住む彼らは立ち昇る煙になにを見ているのでしょうか。


更新は一週間後、5月1日の予定です。

よろしくお願いします。


次回は……まだ道中です。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ