A-018.0714.0857 同士
ぶつかる視線。しかし、覚の眼光は揺るがなかった。
「気持ちは分かったよ。でもこれはきっとぼくの役目だし、解読自体は問題ないんじゃないかな」
「どうして?」
「気になるでしょ?中身。もし御月さんの暗号をゴシキヒワがマークしてるなら、解読中、あるいは読める誰かが現れるのを待ってる可能性が高い。明らかになるまでは泳がせてくれる」
「結局、解読したら狙われるって話でしょう。やっぱりダメよ」
「アスカ姉」
「覚、分かるでしょ。何度言ったって」
「一人目は、ぼくなんだ」
理屈なんてなかった。けれど、その目をわたしは知っていた。父さんが。藤子が。鮫浦副隊長が。そして、わたしも。
人は合理性だけで生きていない。信念が勝る瞬間がある。
「ぼくの役割なんだよ」
確信に満ちた物言いだった。
父さんは人を無責任に危険な道へ導くようなことはしない。つまり、わたしの役目は。
「……分かったわ。解読は任せる。危険になるタイミングが分かるなら、わたしとヒカリで守ればいいんだもの。シンプルだわ」
「ありがとう。アスカ姉」
「任せて。必ず守り切るから」
相変わらずだね、と覚が笑った。
「お互い上手くやろう。御月さんの残した手懸りを、ムダにしないためにさ」
お疲れ様です。
今回は短かったですね。
魚石家はこのお話の中でとても重いポジションにいるので、明かしたい内容が多いのですが、タイミング待ちです。いつか家系図とかも出してみたい、なんて。
更新はいつも通り一週間後、4月17日の予定です。
次回は、久しぶりに鮫浦副隊長の視点です。
誤字修正しました。




