M-258.0708.0508 UNOQ会議1
「やあやあみんな。ご苦労」
集められた代表取締役たち。
「ようやく揃いましたね。遅刻者がいるのはいただけないが」
オールバックの髪型にしわ一つないスーツを着込む男、一鳥。齢五十後半に差し掛かり声の張りは落ちてきたが、夜であっても髭一つなく剃られた彼には万事、一部の隙もない。
「むつっちー……僕眠いですよぉ。さっき仕事終わったばっかなのにー」
一鳥と相反して眠気で顔をくしゃくしゃにしているのは、極彩色のTシャツに短パンのチャラいおじさん、鳩山。
暗い時間でもサングラスを外すことはない。
「わたくし最近朝が早くなっちゃって。年を取るって困るわぁ」
五分袖のブラウスに、ベージュのロングスカート。薄手の生地が、おっとりした彼女の仕種に合わせてひらひらと舞う。
外見は三十前半くらいに見えても年は一鳥とさして変わらないという、初見では絶対に看破できないマダム、鴪口。
「アタシはいつでもウェルカムですよ!六海さま!」
雑誌から飛び出てきたようなモデルばりのスタイルで、派手な格好で決めている酉井。
今日は髪をマットグリーンに染め、スタイルが強調される半そでの白シャツに丈の短い袖なしジャケットを羽織り、ティアードミニスカートにロングブーツを合わせている。
毎日変わるファッションはどれも流行に沿っている……らしい。
「って、ああ!!アタシが渡した服はどうしたんですか六海さま!?今めっっちゃダサいですよ!!」
え?『りんご大正義』Tシャツかっこいいじゃん。
「さあてまずは報告から聞こうかなー。みんな言いたいことはまとめてきたかー?」
「六海さまの服……派手ダサい……」
まだ言う。無視無視。
「もちろんです。いつもの順でよろしいですか」
普段通り、お堅い一鳥が進行して会議が始まった。
運用中の新システム、新体制の部署、その課題など順調に会議は進む。
どれも必要だが、今回は手早く終わらせたかった。
本題は、ここからである。
「では、社の報告は終了いたしまして」
「TSSプロジェクトに議題を移したいと思います」
「はい!アタシから話そうかな。良い?」
酉井が元気に手を上げる。
鳩山と鴪口が頷くのを確認し、進行役の一鳥が了承した。
「良いでしょう」
報告開始。
お疲れ様です。
やや!新キャラがまた増えましたね。皆さん覚えられますかね?
私だったらこんなにたくさん登場人物出てきたら忘れます。安心してください。
六海視点は難しい話をするパートなので、登場人物然り、さらっと読んでいただいて構いません。
読み進めただいぶ先の方で、もしかして?と思い出すくらいでしょうから。
更新は一週間後、2月27日です。
よろしくお願いします。
次回は、彼らの視点で見た鮫浦黎次と魚石アスカについてです。




