第二話 共同生活
この家に住ませてくれませんか?」
そう言った少女は、ステラと名乗った。ステラいわく、政府おかかえの科学者らしい。14歳だそう。
「食べ物ください。」
「帰れ」
「死にますよ?」
「そうか。出てけ」
「ごちゃごちゃ言わねえで食べ物よこせやポンコツ。」
「出てけ」
とりあえずステラを外に出すことにグラヴは成功した。
(何だったんだあいつは)
「いきなり外に放り出すなんてひどいじゃないですか。」
いた。ついさっき外に出したはずなのに。
「出てけ」
ステラを外に出すことにグラヴは成功した。(二回目)
「話聞いてました?」
ステラは何度外に出しても一瞬で帰ってくるらしい。
「無駄ですよ。何度出しても住むことを認めない限り何度でも入りますから。」
グラヴは認めることにした。めんどくさいし。だがそのあと、自分のいろいろなものを取られることは予想できなかった。
「ベッドもらいますよ。え?私に床で寝ろっていうんですか?」
「ちょっとおかねもらいますね。ちょっとくらいいいでしょう?」
「たくあん?捨てましたよ。あんなものどうして食べれるんですか?」
ベッド、お金、etc…グラヴはいろいろなものを、謙譲という形で強奪された。
さらに問題があった。
「ポンコツ」
それはグラヴをポンコツ呼びすること。
そして何週間かが過ぎた。
が、状況は変わらなかった。
しかし、グラヴは前よりも毎日が楽しくなっていた。前よりは。楽しいとは感じていない。ー3がー1になったようなものだ。
だんだんとステラとも打ち解けてきていて、ステラから強奪されることが多くなった。
しかし、悲劇は急に起こる。
それはグラヴが夕食を食べていた時だった。そのとき、朝からいなかったステラが帰ってきて、言った。
だいぶ焦っていた。
「時間がありません。これだけ渡しておきます。」
ステラは小さなケースをグラヴに押し付けた。
「何だよ、それ。」
「説明している時間はありません。」
いつもの軽口は無い。
張り詰めた声だった。
初めて見た。
ステラがこんな顔をしているのを。
「おい。」
「じゃあ。」
ステラは少しだけ笑った。
「あとは任せましたよ、ポンコツ。」
「え?」
次の瞬間。
視界が白く染まった。




