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第1話 出会い

ここは未来。

能力《アビリティ》が生まれた世界。

人には一つ能力が宿り、その能力は絶対的なものだ。

どれだけ努力をしても、生まれつき強い能力を持つ者を超えることは難しい。

つまり、この世界では努力が報われにくい。

強い能力者は優遇され、弱い能力者は見下される。

そして、ここA町にも一人の弱い能力者がいた。

グラヴ・ヴォント。

不登校のまま中学を卒業し、現在は春休み。

やりたいことを探している最中だ。

(あー、暇だな。)


(まあ、やりたいこともないし、仕方ないけど。)


(たくあんでも食いながらゆっくりするか。)


ピンポーン。


「チッ。」

グラヴは重い腰を上げる。

玄関へ向かい、乱暴にドアを開けた。

「アーイ。」

誰もいない。

「......?」

いたずらか。

そう思い、部屋へ戻ろうとする。

その時だった。


ガサ。


かすかな物音が聞こえた。

音のした方を見る。

台所だ。

(泥棒か......?)

耳を澄ます。


ゴソ......


ゴソ......


「うへぇ。たくあんばっか。」

(悪かったな......。)

何様のつもりだ。

そう思いながら台所のドアを開ける。

そしてグラヴは驚いた。

最後のたくあんの賞味期限が切れていた時くらい。

なぜなら、


そこにいたのは、金髪でボロボロの白衣を着た、十四歳くらいの少女だったからだ。


「............」


「............」


気まずい。


とにかく気まずい。


やがて少女が口を開く。

「えーっと......。この家に住ませてくれませんか?」

グラヴは心の底から思った。


「は?」

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