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8/11

8 事情聴取

俺達は□□を事情聴取しました。

相棒が質問して俺がまた供述調書担当でした。

あの時の様子をまたここに書きますね。




相棒

「・・・お前が、あいつら7人の犯人達を

ずっと操ってたのか?」

□□

「・・・間違いありません。私がやりました」

相棒

「スピーカーを使ってあいつらを操ったのか?」

□□

「そうなりますね」

相棒

「スピーカーであいつらに病気を移したのか?」

□□

「ん?・・・スピーカーで精神疾患が移る事は

ありませんよ、刑事さん」

相棒

「あいつら同士で統合失調症が

感染していったのか?それとも、

お、お前が感染させたのか?」

□□

「・・・彼ら7人は赤の他人ですよ。

彼らは個別に統合失調症になった者達です」

相棒

「・・・どうやってあいつら7人を操ったんだ」

□□

「いいでしょう・・・

スピーカーを家電に仕込んだのは私です。

そこから定期的に声を流し続ける様にしました。

殺せ とか、復讐してやれ とか、

世界を困らせてやれ とかね」

相棒

「そ、それでそんな簡単に、人を操れるのか?」

□□

「普通は無理でしょうね。ですが統合失調症の

患者なら容易に操れるでしょう。

彼らは幻聴を聞くのが当たり前になってますから

スピーカーから声を流してもそれが幻聴だと

思うでしょうね」

相棒

「正体不明の声、つ、つまりお前の声は

テレビを消しても、外でも聞こえると

言ってたぞ、それに、耳栓しても聞こえるって

言ってる奴もいたぞ?どういう事だ!?」

□□

「落ち着いて下さい刑事さん・・・

彼らは精神が不安定なんです。なので、

スピーカーから何度も同じ声を聞かせれば

その声が恐怖やストレスで強く印象に残って

スピーカー無しでも幻聴として聞こえる様に

なるんですよ」

相棒

「・・・だから外でもお前の声が聞こえたって

事か?」

□□

「そういう事です。精神が不安定な彼らなら

幻聴を何度も聞けば、操る事も可能でしょうね」

相棒

「いや、待て・・・

お前の声でスピーカーから

何度も声を聞かせたんなら、

お前を疑うんじゃないのか?」

□□

「確かに・・・統合失調症の幻聴は、

家族や友人など近しい人の声で聞こえる事が

多いのです。なので、その声は

私の声に似た幻聴ですよ、と診察の時に

教えれば、彼らはいとも簡単に

信じてくれましたよ」

相棒

「お前は、せ、精神科医だから・・・

そういう事も分かったって事か?」

□□

「その推論で間違いありません」

相棒

「何故、あいつら7人なんだ?あの患者達に

恨みでもあったのか?」

□□

「いえ、恨みはありませんよ。

操り人形になってもらうには精神が不安定な方が

容易いと思ったんです。例えば幻聴に

悩まされてたりね。そう、統合失調症の彼らなら

スピーカーを使えば操れると考えて、

彼らには私の操り人形になってもらいました」

相棒

「最初から統合失調症の人を狙ってたって事か」

□□

「ええ、その通りです」

相棒

「・・・あいつらが全員統合失調症だと、

ど、どうしてわかった?」

□□

「・・・刑事さん、

私は彼ら患者達の担当医なんですよ。

話は簡単です。難しく考える必要はありません。

・・・私が診察したからですよ。

彼らが統合失調症だと誰よりも理解してるのは

担当医である私ですよ。

ついでに話しますと、彼らの住所は

カルテを見れば一目瞭然です。

私はカルテという彼らの個人情報を自由に

見れる立場ですので。

それに、精神科医である私は、治療の為に

彼ら患者達と良く会話をして、彼らの事を

良く知ってるんですよ。

例えば何時に家を出て会社に行くとか、

何時に帰ってくるとかね。

彼らの家を調べて、留守中に忍び込んで

小型スピーカーを仕込む事など、

私にとっては簡単な事なんですよ」

相棒

「・・・さ、最初から統合失調症という

精神が不安定で、幻聴が聞こえる人達を選んで、

彼らの個人情報をカルテや会話から調べ、

スピーカーを仕込み、何度も聞かせて、

恐怖やストレスを、あ、与えて

本当の幻聴にして、彼らを操った・・・

そういう事か?」

□□

「お見事。上手くまとめてくれましたね」

相棒

「・・・おい、お前が統合失調症を

彼らに移したんじゃ無いのか?」

□□

「ん?彼らは最初から統合失調症だと、

私が診察したと、さっき言いましたよね?

刑事さん」

相棒

「・・・統合失調症は、移るのか?」

□□

「ほう・・・興味深い質問ですね・・・

いいでしょう刑事さん。

単刀直入に言いましょう・・・

統合失調症は、感染します!」

相棒

「・・・精神疾患は、情動感染のせいで

同じような精神状態になる事はあるが

た、例えば幻聴とかの症状まで移るとは

ネットで調べても載っては無かったぞ?

どういう事だ?」

□□

「おや、熱心にお勉強してくれてるんですね。

今までそのような事例が無いからと言って

今後も永久に無いとは言い切れません。

もう一度言いましょう。

統合失調症は、感染します」

相棒

「何故そこまで断言できる!?」

□□

「実例を知っているからですよ」

相棒

「何だと?感染した奴を知ってるってのか!?」

□□

「ええ!良く知ってますよ!」

相棒

「ならそいつを教えろ!参考人として

連れて来るからよ!!」

□□

「その必要は無い!!」

相棒

「どういう事だ!?」

□□

「もう貴方の目の前に居る!!!」

相棒

「・・・・・何?」

□□

「私が!!!患者達から!!!

統合失調症を移された、本人だ!!!!!」




被疑者は、自分が統合失調症を移されたんだと

そう言ってました。


つづきます

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