↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
天国からのお礼状  作者: 猶清
第1章
PR
9/15

第1話08

世の中とはなぜこんなにも残酷なのだろうか。


雅鷹は警官ブルーシートを退けてからも

何度も何度も願っていた。

『どうか自分の考えとは違いますように』


しかし、天は雅鷹の味方をしてはくれなかった。

とても残酷な現実を雅鷹に突き付けた。


ブルーシートに覆われていたのは、

この家の次男。

雅鷹の実の弟。


鷹尋だった。


雅鷹は足の力が抜け座り込んだ。

「志藤鷹尋、14歳。無数の傷が顔にありますが、

 致命傷は胸のナイフだと思われます。」

雅鷹は鷹尋の顔を見た。

確かに無数の殴られたような跡がある。

必死に抵抗したのだろう。

警官が詳しく話している間

雅鷹は茫然と、ただ鷹尋の眠る顔を見た。


警官の話なんてほとんど耳に入れなかった、が

1つだけ、どうしても聞きたいことがあった。

「あの・・・鷹尋の死亡時刻はいつなんですか・・・?」

まさか、とは思ったが、その時は確信していた。


「死亡時刻は・・・19時25分だと推測しています」


あぁ。そうなのか。

19時25分、その時の自分は家からかなり離れた場所にいた。

だから気付かなかったのだ。

時計を見た。

もう30分も前の話になる。


最悪な結末となってしまった。

あんなひどいことを言ってしまった。

自分のことしか考えなかった罰なのだろうか。


「どうして・・・」

雅鷹は無意識に口を開いていた。

「どうして鷹尋が殺されなくちゃいけなかったんですか・・・?

コイツは・・・鷹尋はすげぇいい奴だったのに・・・

自分のことより俺のことばっか考えてくれて、

飯だって俺の好きなもんばっか作ってくれて、

全部・・・全部俺中心で・・・

なのに・・・なんでだよ!!!!!」


涙が止まらない。

どうして鷹尋が殺されたのか、

それだけがどうしてもわからなかった。

警官も皆雅鷹の方を見ていた。

中には涙を流している人もいた。


2人で食べるために買った苺タルトは

無残にも崩れていた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。