第1話06
雅鷹はケーキ屋へ行き、
真っ赤な苺が乗った苺タルトを買った。
間に生クリームが大量に挟まれ、下のタルト生地にもこだわって作られている。
初めて食べた時、その時は鷹尋とケンカした後だった。
しかし、その苺タルトを食べてから、
喧嘩していたのが嘘のように、2人とも笑顔になった。
そんなことを思い出しながら歩いていると、
自然と自分が笑っていることに気づく。
早く帰って誤って、そして2人で食べよう。
そう思いながら夜の道を歩いて行った。
ザワザワ・・・
「?」
何だろうか、自分の家の周りに人が大勢集まっている。
遠いのでよくみえないが、人の泣き声まで聞こえてくる。
『19時25分44秒、あなたの大切な人がお亡くなりになられますよ』
「まさか・・・」
まさか。そう思ったが、雅鷹は自分の考えを捨てることができなかった。
心臓の鳴りが治まらない。
雅鷹は走って家に向かった。
「雅鷹くん!」
「雅鷹・・・!」
周囲の視線が雅鷹に向いた。
「あ・・・あの!いったい何があったんですか!?」
周りの人間はみな視線をそらしている。
鳴りやまない心臓の音、胸の奥底からこみあげてくるこの気持ち。
身体全身がふるえている。
「志藤雅鷹くん、ですか?」
家の中から突然呼ばれ、雅鷹はハッとした。
その声の主は警官だった。
今気付いたが、家の周りにも、中にもたくさんの警官がいる。
一体・・・何があったというんだ!!
「雅鷹くん。どうぞあちらへ」
そう言って警官は雅鷹を家の奥に向かわせた。
「な・・・何があったんですか!?」
そう何度も聞いたが、警官は目を伏せるばかりで何も答えなかった。




