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天国からのお礼状  作者: 猶清
第1章
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13/15

第2話03 

最後の項目を書き終えた後、

雅鷹は雨鼓にボールペンと一緒に

契約書を渡した。

雨鼓はそれをしっかり見て、よしっとうなずいた。

「OKですね。契約書に漏れはありません、が・・・

 これはいいのですか?」

そう言って雨鼓は契約書を雅鷹に見せ、

”⑦願い事”の欄を指さした。

雅鷹の願い事・・・『鷹尋の命を救う』

「これでいいって・・・良いに決まってるだろ?」

「そうですか・・・」

雨鼓は驚いたようにもう一度契約書に目を通した。

「それじゃこの内容でよろしいですね?」

「良いって言ってるだろ」

雅鷹は少しムッとし、雨鼓を睨みあげた。

しかしそんな行為も雨鼓はさらりと流した。

「かしこまりました。それでは契約を開始します」

雨鼓はどこからか長い杖を取り出し、先端を雅鷹に向けた。

そして、口を開いた。

「志藤雅鷹。あなたは願いをかなえるために己を差し出すと誓うか」

「お・・・己!?」

「この契約は貴殿の命が滅びるまで存続する。これを受け入れるか」

「なっ・・・・」

雅鷹は突然のことに大きく動揺した。

己を差し出す、の意味がわからなかったからだ。

つまり自分の”自由”が失われる、ということなのか。

「今なら契約を破棄することができる。しかし、その場合ここからは出られなくなる」

簡単にいえば今、命を差し出して自由を失うか、

今、死ぬか。

そのどちらかでしかなかった。

「さぁ、選べ。志藤雅鷹」

だが、雅鷹に考える暇はなかった。

自分が選択すのは1つ。

「俺は、己を差し出して・・・鷹尋の命を救ってやる!!!」


その瞬間雅鷹に向けられていた杖の先端が光った。

あまりのまぶしさに目が開けられなかった。

「志藤雅鷹の契約を認証した。よってここに新たな使者が生まれた!」

使者・・・なんのことだ?

「貴殿は今宵から天の国からの使者となり、この地上にあふれている”悩”を救うのだ」

天の国・・・地上・・・”悩”・・・?

「”悩”を救った分だけ手紙を受け取れる。その手紙が集まった時、

 貴殿の願いはかなうだろう」

手紙・・・それを集めれば・・・・

雅鷹は意識が遠くなり、何も考えることができなくなった。

『一体・・・俺はどうなるんだろう・・・』






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