転職に失敗
前の住んでいたアパートの大家さんが、高齢者のサービス施設を建てた
Facebookで更新される記事を見ていた
ヘルパーならやったことあるから出来るかも知れない
そう思った
家から歩いてでも行ける
時間も長く使って貰え、給料もいい
実家で相談してみた
甥が「友達が働いてるけど、やめた方がいいよ!先のない後は死ぬだけの人の集まりで辛い思いするって」そう言った
姉は介護施設で働いているので
「やってみてもいいんじゃない?」と言った
兄は「行くにしても、今行っている所は辞めずに籍だけおいておけ」と言った
「さっちゃんママ仕事辞めるね」そう言うとさっちゃんは無言で、ご飯を食べながら泣いていた。
ママはパティシエでカッコいい!そう誇りに思ってくれていたのだった
辞めておけば良かったとこれを一番今でも後悔しているが、私は施設へ電話した
明日からでもきて欲しいと言われた
「今月いっぱい今の職場に行き、それから行きます」と返事をした
翌日朝礼を終えたシェフに
「今月いっぱいで辞めさせてください」と言うのだった
「辞めちゃうんですか?」聞いていた女の子が驚いていた
シェフは退職届を私に渡した
名前をサインして判を押すだけ
カワセさんが「やめて何するの?」と聞いてきたので「介護」と答えた
「私絶対やだ!オムツとか変えるんでしょ?」そう言われて
「やったことあるから」そう答えた。
最後の日
シェフはお菓子の詰め合わせをプレゼントしてくれた
長い間お世話になりました
その言葉がうまく言えなくて、涙がでた
熱いものが込み上げていた
離婚してから7年勤めた会社だった
こんな所で働けて私はカッコいいと、誇りに思った職場だった
この日まで、本当にこれでいいのか思っていたが、もう決めてしまったのだ
楠本と書かれたエプロンと制服をクリーニングに出し、使っていたロッカーを掃除して鍵を返し、外に出た
オープンからずっと働いていた山口さんが、私のことを待っていた
この人は洗い場で仕事している私に、ふざけてアルコールスプレーを振りまくりに来たり
「野田がSで、楠本さんがMなんでしょ?」と言い、私が「嫌いじゃないです!」と答えると「嫌いじゃない!!」と面白がってくれていた人だった
最後にと
手を出されたので握手した
強く握り「頑張ってください!」
そう言ってくれた
駐車場へ歩き、ここを歩くのは今日で最後の日だと会社を振り返 った
翌日出勤初日から無理だ!と思ってしまった
二日目で、辞めることにした
無職になるのだった
歩きながら「無職。あり得ない」どうしよう!と思いシェフに電話をした
「やっぱり無理だったからもう一度働かせて欲しい」そうお願いしたが、掛け合ってみてはくれたが無理と言われた
兄には「何を考えとんのや!!」と、殴られた
兄の言うとおり、籍だけでも置いとくのだった
でも、もう戻れない
出来そうな仕事を転々とした
どこも続かなかった
近くの喫茶店でパートで入ったが、店長がいつもキレていて
怒られてばかりだ
行くのが苦痛だった
ある日あんなちゃんちで、飲むことになった
皆で寝て、私は夜中トイレに起きた
真っ暗な中、扉を開けて歩いたら、そこは階段だった
ドーン!!と、頭から落ちてしまった!
逆さまに倒れたまま、起き上がれず踠いていた。
「ママ?」
さっちゃんが起きて見にきてくれた!「さっちゃん起こして!」そう言って起きて、部屋に戻った。
「もう帰ろう」そう言ってさっちゃんと家に帰る
腕が痛くて、これではトレーも持てない!そう思って店長に電話をかける
携帯さえ痛くて持つことが出来ない
「すみません。階段から落ちて腕が使えそうに無いのでお休みでお願いします」そう言って、病院に行こうと思ったが、ハンドルすら回せない
父が家まで来て、私を起こし病院に連れていってくれた
「肘にヒビが入ってますね」
全治1ヶ月しばらく寝ていることになった
後であんなママからは「大丈夫?階段に血痕が」と言われた
頭からも血を流していた




