七五三
子供がいたらやってみたいことは沢山あった
自分が親にしてもらったことは、してあげたい
七五三で、神社へ行きお参りをする
その後で予約していたフォトハウスへ
色々なドレスがあった
これかわいい!ピンクのお姫様のようなドレスを一着選ぶ
一緒に見ていたさっちゃんは「たったん、いちごのケーキになりたい!」そう言った
帽子にいちごのショートケーキが乗っていて、服にも沢山いちごがついている
予定にはなかったけど、それならと2着にし、ヘアメイクをしてもらった
カメラマンがアンパンマンとバイキンマンの人形を手に「こっちだよー!」「笑って笑って!」と誘導する
さっちゃんは手がかからず楽だと話していた
寝転んで両手はお顔!
そう言われて撮った写真は一番可愛かった
ポストカードに出来ると言われ、その一枚を選ぶ
後日その写真入りのカードを施設長宛に送った
しばらくすると一通の手紙が返ってきた
保育士の一人からだった
ありがとう。と写真をくれて皆で喜んだことなど書いてあり
私がミルクを飲ませていたこと。1歳のさっちゃんをおぶって、良く近くの神社へ行っていました。この子がどうか幸せになりますように。と願っていましたと書かれていた
3歳のお誕生日には3人で、ステーキを食べに行く
さっちゃんはあまり色々な物を食べたことがない
大好物は納豆だ
花火のついたデザートが運ばれて、さっちゃんは喜んでいた
帰りに花とモモを連れて公園へ行き、シロツメクサの沢山咲いている所で、写真を撮った
帰りの車の中で私が「ほら見て!虹だよ!」さっちゃんに言った
窓からさっちゃんは虹を眺めていた
実家にいき、「さっちゃんお風呂行こうか」そう言うと、兄の子供達も全員裸になりついてきた
風呂はぎゅうぎゅう詰め!
「俺が洗う!」「ダメ!私がやるの!」さっちゃんの取り合いだった
夏は皆が泊まりにきて、歩いて花火大会にもいった
私のお母さんがタンスを買ってくれたので、豊くんは正座して頭を下げお礼を言っていた
豊くんのお義母さんは、離れてる分余計にさっちゃんと関わらないと!と毎日のように電話をかけてきていた。一度だけもう一度三重にきた時に、お義母さんにさっちゃんが産まれた時からの、アルバムを見せた
お義母さんは見ていたが、お義父さんは首を横にふり、見ようとしなかった
クリスマスの日、大きなカボチャを買い中身をくりぬいてスープを作り、ケーキにチキンにご馳走、クリスマスツリーを飾る
「メリークリスマス!メリークリスマス!」とさっちゃんが台所のおかずをテーブルへ運ぶ無邪気な笑顔が、ビデオに写っている
この頃から、少しずつ豊くんはイライラしている様子も見えた
手巻き寿司をした
さっちゃんに教えながら、巻いてあげていた
豊くんはいつも自分で巻かず私がやるのを、待っているのだが、私はさっちゃんの分を先にやっていた
「さっちゃん!自分のことは自分でやりなさい!」「ママはパパの分をやらないといけないんだから!」そう言った
じゃあ私はいつ食べればいいのかと思うが、そんなこと考えてくれる訳がない。
ごめんね!すぐ作るね!そう言うのだった
それくらい自分で出来るやろ
それが私の心の声である
その頃、また仕事で豊くんは飛ばされることになる
店舗は私の実家の近くだ
豊くんは別に通ってもいいと言ったが私は言った
「会社の近くに引っ越そう!」
マキもう地元に帰っておいでよ、なんて前から友達にも言われていた
しんちゃんがいたから、この市で一生いようと思っていたのもあったが、ここにいる理由はない。帰れば実家にも早く行ける
そして引っ越しがまた始まり、また引っ越しの荷物の整理も私一人でやるのである
この地に来て18年がたっていた




