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ありがた迷惑

豊くんが帰ってきた


「マキちゃんこれ」

と、渡されたのはGUCCIのパグのキーホルダー

何の日でもない

そして欲しくもない

聞けば私のクレジットカードで、しかも一括で支払ってきたという


ということは私の口座から引き落とされることになる

金額を聞いたら5万だと言った

ハア??と腹がたったが

「あのさ、自分のお小遣い貯めといて、それで買ってきたなら分かるよ、でもこれ私が払うんだよね」と、言ったら不機嫌になってしまった

豊くんはブランド物、高級車、高層ビルの最上階そういうのが好きだ

私はブランドには、興味はない


価値観が違うのだろう

誕生日もクリスマスも何もしてくれないのに、何だかまた嫌な予感がしたのだった

ある日

「あのさ、余命6ヶ月の花嫁ってあったやん、あの旦那ってその後別の人とすぐ結婚したらしいよ」

「別にいいってことだよな」そう話していた

何を考えていて何が言いたかったのかずっと先に分かることになる


その頃兄の調停離婚が決まった

4人の子供の親権は兄に、なった

お母さんが「私が育ててやるわ!」そう言っていた

奥さんが荷物を全部送って欲しいと言うので、姉と旦那さんと私3人で荷物を出して、段ボールへ何箱も積んでいく

私は屋根裏に登り荷物を下ろしていた

兄は何もせず、ソファーにずっと座っていた

トイレに行ったら、出血していた

まだ退院したばかりなのに無理しすぎたか?

お母さんは「無理させて豊くんに怒られる」と慌てていた

自分の為に皆がしてくれてるのに、何で何もしないのか?と私はお母さんに愚痴をこぼしていた


今になって分かるが、放心状態というか、もう気力も無かったんだろうと思う

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