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09. 特別なお客
このところ、店には決まって同じグループの客が訪れるようになった。
五人の若い客はとても礼儀正しく、仲もずいぶん良さそうだった。食事中はいつも、楽しそうに盛り上がっている。
彼女はほかの客の料理を運びながら、彼らの会話に耳を傾け、笑い声を漏らさないよう必死に堪えていた――何しろ、話している内容があまりにも突拍子もないのだ。
ある土砂降りの夜、彼らはいつもと違って、とても静かだった。
小さな声で談笑しながら、テーブルいっぱいに並んだ料理を囲み、互いに抱き合ったあと、スーツ姿の一人だけを残して、ほかの四人は次々と店を出ていった。
その人の背中を見つめながら、彼女は言葉にできない寂しさを覚えた。
その日を境に、あの賑やかな客たちを目にすることは、二度となかった。




