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物語ノ余白  作者: 丹夢
非日常のある日々
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39/40

39. 公園

 この日の夕方、彼女はいつものように公園へ本を読みに来た。

 噴水のそばにあるベンチまで歩いてくると、そこに黒い影のようなものが「座って」いることに気づいた。

 彼女は向きを変え、反対側の空いているベンチへ移動した。

 彼女が腰を下ろすと、先ほどの黒い影が絶えず身体をくねくねと動かしていることに気づいた。

 黒い影は細長い両腕を振り回したかと思うと、そのまま身体を前へ大きく曲げ、地面にいた一匹の茶トラ猫を抱き上げた。

 茶トラ猫は黒い影に向かって何度か鳴き、それから前足を伸ばして、その顔をぺしぺしと叩いた。

 黒い影は茶トラ猫を上へ放り投げては受け止め、それを何度か繰り返した。

 すると、茶トラ猫はどうやら怒ってしまったらしい。

 黒い影の顔を一発殴ると、そのまま走り去っていった。

 彼女は黒い影と茶トラ猫のやり取りを黙って眺めていたが、思わず吹き出してしまった。


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