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物語ノ余白  作者: 丹夢
非日常のある日々
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37/40

37. メモ

 朝起きると、机の上に一枚のメモが置かれていた。

 そこには、こう書かれていた。

 『今日は早く帰ってきて!』

 母親が残したメモだろうと思い、読み終えると、その紙をゴミ箱に捨てた。

 彼女はバスに乗り、今日の目的地へ向かった。

 用事を手早く済ませ、日用品も買い終えたところで、近くのカフェでも調べようとした。

 ポケットからスマートフォンを取り出したとき、その裏側に妙な感触があることに気づいた。

 ひっくり返してみると、そこには朝、彼女が捨てたはずのメモが貼りついていた。

 しかも、メモには新しい一文が加わっていた。

 『用事が終わったら、すぐに帰ってきて!!』

 彼女はその一文を数秒見つめ、最後にため息をついた。

 どうやら、カフェには行けそうにない。

 彼女は次のバスに乗り、そのまま家へ帰った。

 家の前に着いたちょうどそのとき、大きな雷鳴が轟き、稲妻が空を走った。

 彼女は驚いて、全身をびくっと震わせた。

 そして、彼女のあとに兄も帰ってきた。

 「早めに帰ってきてよかったよ!」

 兄はリビングに入ると、背負っていたリュックをソファに放り投げた。

 「市街地のほうは土砂降りで、もう冠水してるところもあるみたいだ。」

 「もしお前がいつもみたいに、夕方になってから帰ろうとしてたら……近くのホテルに一晩泊まるしかなかったかもしれないな。」


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