28. 誕生日プレゼント
今日は友人の子どもの誕生日で、彼女も招待されていた。
用意しておいたプレゼントを持って友人の家を訪れると、玄関先で桃色のワンピースを着た小さな女の子を見かけた。
「こんにちは!」
彼女が声をかけると、その子は彼女に向かって小さく鼻を鳴らしてそっぽを向き、そのまま玄関の扉をすり抜けて家の中へ走っていった。
ああ……どうやら、私にしか見えない「訪問者」らしい。
リビングには、親子連れの客が三組と、彼女と同じように一人で来ている人たちが、反対側の長いソファに座っていた。
玄関先で出会った小さな訪問者も、いつの間にかリビングにいた。
女の子は部屋の隅に座り、黙ったまま友人の子どもを見つめていた。
「……ねえ、これをりっちゃんに渡してくれる?」
「プレゼントをあげたいの。でも、私のことが見えないから」
一瞬のうちに女の子が彼女のそばまで駆け寄り、パズルの箱を一つ、彼女の手に押し込んだ。
彼女が何か反応するより先に、女の子の姿はもう消えていた。
「ん?どうしてプレゼントを二つ用意してるの?」
友人が少し驚いたように彼女を見る。
彼女はただ笑って首を横に振った。
「ちょうどりっちゃんの友達に会ったの。その子、ちょっと恥ずかしがり屋みたいで、自分でプレゼントを渡しに来られなかったみたい。」
「そうだったのね。」
友人も笑った。
「うちの子、パズルが大好きなの。さっきも、もらったプレゼントの中にパズルが一つもなくて、ちょっと拗ねてたんだよ。」




