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22. 香り
交差点で信号が変わるのを待っていると、ふいにミントの香りが漂ってきた。
彼女は思わず、深く息を吸い込む。
さまざまな匂いが混ざり合うこの街で、突然現れた爽やかな香りは、まるで彼女を救ってくれたかのようだった。
すると、隣から小さな笑い声が聞こえてきた。
彼女が振り向くと、さっきまで隣にいた友人の姿はなく、全身を白い服で包んだ背の高い人影が、すぐそばに立っていた。
「ミントは好き?」
「え、あ……好き。」
彼女は呆然としながら答えた。
「ありがとう。」
……ん?
この人は、どうして私にお礼を言うのだろう。
彼女が不思議に思いながら、もう一度振り返ったときには、その人の姿はもう消えていた。
「ねえ、しのちゃん。さっきミントの匂い、しなかった?」
「ミント?ううん、しなかったけど。どうしたの?」
彼女はぱちぱちと瞬きをして、笑いながら首を横に振った。
「ううん、何でもない!」
「あ、やっと青信号になった。行こう!」




