03
。
03
夕食の席で父・レバノンが突然にこんなことを言った。
「レナ、来月から学校に行くぞ」
「え、何で?
「今までどおりマーサさんに教えてもらうんじゃ駄目なの?あたし
マーサさんの授業わかりやすくて好きよ」
「あらまあ、レナお嬢さんにそんな事言っていただけるだなんて幸せですわ」
夕食の片付けをしていたマーサは頬に手を当てて喜びの意思を表す。
「でもお嬢さん、学校にいけば同年代のお友達が沢山できますよ。」
「え、本当?」
「もちろんですとも」
穏やかな笑顔で肯定してみせた。
「でも何で急に?」
父さん、しばらくこの街に住むって言ったろう。
もう町や村を点々としなくてもいいんだ。だから落ちついて学校にも通えるんだよ」
理由があって学校に通えないものは、家庭教師をつけることによってそれが免除されるのだが、実際マーサは優秀な家庭教師だった。中央貴族の伯爵家では、レナの母親であるミーリスの教育係であった過去を持つ。
「ふーん。そっかー」
そう言ってちチラリとマーサの顔を見る。マーサは納得した様子で黙っている。
「じゃあさ、学校にはピルルちゃんも連れて行って良い?」
レナの提案にレバノンはしばし熟考して、
「勉強の邪魔にならないのならね」
許可をだした。たべものをたべないし、吠えないし噛みつかないし、大丈夫だろう。と
「じゃあさ、バーニーは?」
再び熟考する。
「やめておきなさい」
他人の食べ物は欲しがるし、吠えるし、噛みつくかもしれない。
「じゃあお留守番だね」
レナも逡巡した結果、察して寂しそうにうなずいた。
「それがいいね」
「わう?」
暖炉の前を陣取っていたバーニーが目覚めて不思議そうにこちらを見る。自分を置いていく相談とは露知らず、
名前呼んだよね。とでもいいたげな表情で。
しばらくはこれくらいの分量で行こうかなと思います。




