僕のランドセル!
今回も僕は困っています。
マークに父さんの事を聞いたのはいいけど。マークは父さんの事を知ってる訳ないし、嫌な事思い出したし、軽いトラウマなんで、僕の方がダメージ大きいんだ。
そう言えば、マークのせいですっかり忘れてたけど、僕のランドセルを探さなければいけないんだよ。
ナッちゃんを迎えに行く前に、見つけて隠しておかないと、またナッちゃんの所有物にされてしまう。
「あのさマーク、今まで黙っていたんだけど、実はお願いがあるんだ」
「マナブ。なんでそれを早く言わないんだ。おかげで暇を持て余していたよ」
何を言ってるんだよ。漫画見たり、僕をからかって十分に楽しんでたじゃないか。
「ごめんよマーク。なかなか言い出せなかったんだよ」
僕は暇じゃないんだよ。あんたを追い返すのに必死なんだ。
「僕は今、隠されてしまったランドセルを探してるんだ。僕の命より大事な物なんだよ。お願いだから一緒に探してよ」
「そんなに大事なら、離さないで持ってればいいのに」
何言ってるんだよ、命より大事なランドセルなんてある訳ないだろ。こう言った方がマークのテンションが、上がると思ったから言ったのに、僕の優しさを踏みにじるなんて。ひどいよ。
「うん。そうだね、次から気を付けるよ。取り敢えずマークはリビングを探してよ。僕は母さんの部屋を探して来るから」
マーク一人残して行くのは少し心配だけど、背に腹は替えられないよね。
母さんの部屋に着いたんだけど、母さんの部屋には鍵が掛かってたんだ。いつの間にこんなの付けたんだよ。そんなに僕にランドセルを渡したくないのかよ。
僕はドアを壊す勢いで引っ張ったんだ。勿論、僕のフルパワーでだよ。
くそっなんで開かないんだ、こんなに一生懸命にやったのに報われないなんて、世の中は間違ってるよ。
はぁっ!
そう言えば母さん、このドアは、押して開けるタイプだって言ってたじゃないか。
開いたよ。
神様ありがとう。
なんていうか鍵穴がただの飾りだったんだ。
それから僕は、無我夢中でランドセルを探したんだ。ベッドの下からタンスの中まで隅々探したよ。
でも、見つける事ができたのは母さんのへそくりだけだったんだ。
この家の財布のヒモは母さんが握っているのに、へそくりなんて意味ないと思うんだけど。銀行に預けた方が安心だと思うよ、僕は。大人って不思議だね。
しょうがないから、リビングに戻ったんだけど、キッチンの方から物音がするんだ。
マークが家の冷蔵庫を荒らしてたんだ。
「そんな所にランドセルがある訳ないだろ」
そこは、お昼ご飯の時に僕が調べておいたよ。
「マーク何勝手に食べてるんだよ」
「プリン」
なんだって、プリンって言ったら今日の僕のオヤツじゃないか。
「なんて事を……」
僕は急いで冷蔵庫を確認したんだ。
良かった。
僕のプリンは無事だ。取り敢えず安心。
なんで無事なのが分かるかって言うと、フタにちゃんと名前を書いておいたんだ。そうしないと全部ナッちゃんに食べられちゃうんだよ。
「よくも、ナッちゃんのプリンを」
ナッちゃん、ごめんよ。お兄ちゃんはナッちゃんのプリンを守れなかったよ、こんな情けないお兄ちゃんを許しておくれ。
「マクギブソンめ、此処で会ったが百年目、成敗してくれる!」
「そんな事言うと、もう何も教えてあげないよ」
大人気ないよ、卑怯だよ、マクギブソン。
「そんなの必要無いよ。おとなしく観念するんだ」
僕の殺人チョプをお見舞いしてあげたんだ。そしたら見事に真二つにマークのオシリが割れたんだよ。僕って凄かったんだ、初めて気付いたよ。
おっと、そろそろナッちゃんを迎えに行かないと。
そう言えば、僕ナッちゃんが通ってる保育園の場所を知らないよ。
どうしよう。
教えて!マクギブソン
続く




