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俺がただ竜を殺すだけの物語 第三章  作者: M.TOTTORI


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第42話 語部、トリスタン

俺達はハンマーテールを狩って狩竜人に成り、それからも危なげ無く順調に狩りを続けた。

え、俺の同期を知らないだって?まあ話しを聞けよ、大体わかるだろ。

初狩りの時は・・・誰が先導してたっけな、多分ペインの同期だった筈だ。

え、合ってますか、ああ、そうですか、教え子になりますもんね。

それで、えーっと、こんな風に集まってたわいもない話しで盛り上がっていたっけ。

何の話しかは覚えていないよ、ただ、とても楽しくて穏やかな時間が過ぎて行ったんだ。

順番に見張りを立てて寝ようとしていた・・・、と思う、はっきりしていないのかって?まあそうなんだ、見張りを立てた時だったか、見張りを交代した時だったか、緊張していたのか俺は寝れなくて、それでも目を瞑っていたんだ、微かな悲鳴と耳を塞ぎたくなる破裂音がして、全身がびしょ濡れになった。

何で濡れたと思う、ん、ああ、シリルはそんな経験は無いか、有るのか?そいつは凄いな、まあ俺もその後で何回も同じ目には合っているがな、当然奴らの返り血だけどよ。

その時に死んだのが誰かわからない、俺は全身にそいつの血と内臓と脳漿をぶちまけられ、半狂乱で武器を手に取ったんだ。

最初は暖かかった血が少しづつ乾いて行き、その匂いは俺を更に狂わせた、知ってるか服に付いた血が乾いて行くと粘り気が増して動きを鈍くさせるんだ、さっきまで楽しく話していた奴が、最後に俺も一緒に連れて行こうなんて思ってるんじゃないかと思う程だったさ、そんな筈は無いのにさ。

焚火の傍にた奴らは竜の初撃でバラバラになり、頼りの焚火も消されてしまった、その日は月明りが眩しい程だったから助かったんだ、とにかく黒い塊に向かって無我夢中で剣を振り、動いているのが俺とあと3人・・・いや4人だったかな、まあ、それもすぐに一人減り二人減りと数を減らして行った。

ただ俺達が持っていた狩竜人剣の威力は抜群で、少しづつでも竜に損傷を与える事が出来ていた。

ほれ、お前たちの持っているその剣だよ、ああ、それが有れば竜は狩れる、死ななければな。

で、先導してくれていた・・・名前は・・・、はい、ああ、そうでしたそうでした、その人の剣が致命傷を与えて、そこで俺達の事を心配してくれたのか、視線を外して安否を確認してしまったんだ、そんな隙を竜は見逃してはくれない、残った命で竜は最後まで抗い、俺を残してみんな死んでしまったんだ。

俺の動きが鈍かったから優先順位が下がったのか、強烈に放つ血の匂いに放って置いても死ぬと判断されたのかはわからないが、結局生き残ったのは運が良かったんだろうな。

俺が見張りをしていたらどうなっていたかはわからない、例え俺が竜の接近に気が付いていたとしても、真夜中に上から竜が落ちて来るなんて、その時まではその竜にはそんな生態は確認されていなかった、昼間に狩ってばかりだと、焚火の光を目掛けて空から落ちて来るなんて事はわからないからな。

今は俺達の生態報告のお陰で、その竜の事故もかなり減ったみたいだから、俺が生き残っていて良かったよ。

ん、その竜の名前は?聞きたいか?

あー、そろそろ来ますかね。

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