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俺がただ竜を殺すだけの物語 第三章  作者: M.TOTTORI


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第41話 初狩りの思い出

フランシスの予定通りに進行出来たため、すこぶる機嫌が良かったフランシスとトリスタンが、夕食の後に焚火を囲んで雑談の時間を作ってくれた。

今までの狩りの時もそういう時間は無い事も無かったが、初めての竜の狩りという事も有り、彼らなりに気を使ってくれているのかも知れない。


「二人とも緊張しなくても良い、俺の見立てでは竜はまだ相当先に居るから、俺達に襲い掛かってくる前に対処が出来る、レイナルド隊長やあの姫様程じゃ無いが、竜の居場所くらいは俺にもわかるさ」


フランシスの言葉にトリスタンは首を傾げ、両手を横に広げておどけた顔をしながら、


「俺はまだぼんやりとしかわかりませんけど、距離が有る事ぐらいは何とか」


「結局は慣れだな、自分の命と仲間の命が掛かってるんだ、それに対してどれだけ真剣なのかって事。何度も死線を潜れば自然に身に付くさ、それこそレイナルド隊長と初狩りの竜なんて同行してみろ、自分の未熟さを痛感するぞ、まだまだ足りなかったって思えれば成長もするさ」


「そうですね、俺はまだレイナルド隊長に同行した事は無いから、どれだけ過酷かわからないですけれど」


「お前もその内に声が掛かるさ、近々初狩りに行くらしいから」


「そいつは・・・、俺も覚悟しておかないといけないですね」


「そうだな、準備だけは怠るなよ。そして、お前らにとっては今回が竜の初狩りなんだが、聞いて置きたい事は有るか」


フランシスが俺達に話しを振ってくれた、聞きたい事、沢山有るが何を聞いて置いた方が良いのだろうか、


「あ、あの、お二人の初狩りの時の話しを、聞いても良いですか」


俺が質問を考えている間にブレンドンが口を開いた、そう言えばレイにもその話しは聞いた事が無かったな、あのレイが緊張している姿なんて姉の前でしか見た事が無いけど、やっぱり緊張したのだろうか。

フランシスとトリスタンはお互いを指差し合いながら、どちらが先に話すかを声に出さずに決め、最初にフランシスが話してくれるようだ、


「俺の場合は、レイナルド隊長とジェイジェイ隊長が初狩りに同行して、ほぼすべてを二人で狩ってしまったんだ。その所為で、と言うと言葉が有っているのかわからないが、その次の竜狩りで俺達は手古摺る事になり、次の年からレイナルド隊長たちは、初狩りの同行をさせて貰えなくなった。その時の竜が何だったか覚えていないくらいだから、そりゃあ当然だろうって話しだが、その後の初狩りの話しを聞くと、レイナルド隊長たちの優しさだったのかもしれないと思う」


「それは間違いないですね」


フランシスの話しを聞いていたトリスタンは俯きながら呟いた、そしてその姿を見たフランシスはトリスタンの肩を叩き、小さく頷きながらトリスタンは顔を上げた。


「初狩りのお前たちに話す事じゃ無いかも知れないが、初狩りのお前たちだから聞いて置いた方が良い」


いつになく真剣な面持ちになったトリスタンが話し始めた、その言葉を聞き俺達もトリスタンの初狩りの話しに没入して行った。

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