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俺がただ竜を殺すだけの物語 第三章  作者: M.TOTTORI


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第27話 黒幕

笑い続けるレイラを諦めたのか、ジェイミーが俺の方へ向き直り、


「恐らくは大丈夫だと思うが、念のために伝えておくから忘れないでいて欲しいんだが」


いままでのふざけていた雰囲気からは一変して、ジェイミーが真剣な顔付きになり言葉を続けた、


「あの狩り場は俺の狩竜人に成るための試練だった、それはシリル達も同じだろう」


「はい、その通りです」


「シリル達が居たのは偶然なんだが、その偶然のお陰で命拾いが出来たな」


「確かにあのまま、あの火蜥蜴と対峙していたら、恐らくは大した抵抗も出来ずに殺されていたと思います」


俺の言葉にジェイミーは小さく頷き、親指でレイラを指際して、


「まあ、それはレイラのお手柄なんだが、本当なら俺とレイラの二人で、あの火蜥蜴を相手しないといけなくなるところだったんだ」


ジェイミーの言う事が良くわからなかった俺は怪訝そうな顔をしていたのだろう、その事に気付いたジェイミーが続く言葉を変えて、


「俺達は二人であの森で狩りをする予定だったんだ、シリル達は・・・6人だったか」


「いえ、7人です」


「ああ7人か、半分以上は役に立たなかっただろう」


「そんな事は無いです、みんなで狩りを成功させました」


少しむっとした顔になってしまったため、頬を揉んで誤魔化したけれど、恐らくはジェイミーに気付かれているし、恐らくはジェイミーはわざと憎まれ口を叩いたのだろう、


「そうか、それならば良い。それで、俺達が試練であの森に来る事がわかっていたから、事前に強力な改良個体を放つ予定だったようだ、やはり毎年同じ場所へ行くのは良く無い事だな、これからは毎年違う場所で実施する事にしたよ」


「という事は、あの尾が斧の様な形のハンマーテールも改良個体なのですか」


「なんだそれは、俺はそんな話しは知らないぞ、俺が聞いたのはあの火蜥蜴が改良個体だって事だけだ」


「という事は、あのハンマーテールは人の手で改良されたのではなく、より強くなるために進化したのでしょうか」


「わからん、俺は生物学者じゃあ無いからな。なんにせよ、自分たちで改良した蜥蜴に、自分たちの船ごと燃やされてしまったのだから自業自得だな」


「ええ、まあ、少し可哀そうでは有りますが。でもそんな大それたことをするなんて、一体どこの誰なのでしょうか」


俺の言葉にジェイミーの眼つきが鋭くなった、どうやら話しの核心を突いたようだ、


「黒龍教だ」


ジェイミーの言葉に背筋が冷たくなった、今の今まで忘れていた、アリスター先生を使って俺達を襲撃して来た、


「黒龍教、それがなぜジェイミー王子を害しようとするのですか」


「それは・・・、学校での事も有って姉上が少々ご立腹で、色々とその、因縁が有ってな」


「一体何をやったのですか」


「あー、船を、な。船を一隻貰った・・・、いや奪った・・・、と言った方が正しいのかな」


「それは・・・、殺されても文句は言え無いですね」


ジェイミーとレイラは俺の言葉に顔を見合わせ、同時に口を開き、


「そりゃあそうだよねぇ」


そう言った二人の言葉に、俺達は腹を抱えて笑いあった。

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